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二国間クレジット制度等新メカニズム実現可能性調査(FS)結果データベース

調査名調査区分JCM実証案件組成調査(PS)
調査名ビール工場における総合的エネルギー消費削減
調査年度2013(平成25)年度
調査団体株式会社レノバ
調査協力機関ハノイビール公社(Habeco) Me Linh(ML)工場、有限会社クライメート・エキスパーツ、一般財団法人日本品質保証機構、株式会社あい・あいエナジーアソシエイツ
調査対象国・地域ベトナム社会主義国 ハノイ
対象技術分野省エネルギー
報告書

※JCM方法論(案)及びPDDは、調査の結果として開発されたものであり、二国間クレジット制度の下で適用することについて正式な承認が得られたものでも、将来承認が得られることを保証するものでもありません。

<調査成果としてのJCM方法論(案)・PDD>
<調査成果としてのJCMプロジェクト設計書(PDD)(案)>
プロジェクトの概要本事業は、加熱・冷却工程が連続し、多くのエネルギーを消費するビール製造工場の各製造プロセスにおいて、複合的な省エネ・再エネ機器システムを導入し、燃料及び電力を削減することによって、大幅なGHG削減を実現するものである。対象サイトはベトナムのビール業界3位のハノイビール公社(HABECO)のMe Linh工場である。
JCM方法論適格性要件【要件1】 プロジェクト実施により以下の技術のいずれか2つ以上が導入され、かつ、メインテナンス計画を有すること
バイオガス回収ボイラーシステム、ボトルウォッシャー熱回収システム、カスケード冷却システム、CO2回収液化装置省エネルギーシステム、燃料転換用貫流ボイラーシステム、パストライザー用ヒートポンプ利用ビール殺菌システム、煮沸釜排出蒸気再圧縮再利用システム(VRC)、煮沸釜熱回収システム
【要件2】 プロジェクト実施後の省エネ効果をエネルギー構造分析シミュレーターを用いて算定していること
【要件3】 対象とする工場はビール、炭酸飲料水のいずれかまたは両方を製造する工場であること
【要件4】 プロジェクト活動実施前とプロジェクト活動実施後において、製法および製品の大幅な差異がないこと、または差異があった場合、補正可能なこと。(「大幅な差異」とは、ビールのグラビティの変化がXX%を超えることを指す。)
【要件5】 プロジェクト活動実施前3年間と実施後にプロジェクト活動が影響する範囲内で消費される化石燃料及び電力の消費量と製品の生産量が把握可能なこと。過去データにおいては年次の気候変動等を補正できるデータを保有していること。(過去の3年間のデータがあれば特に問題なし。エネルギー源に大幅な変更があった場合、または保有データが3年未満の場合は、補正すること。補正は年次の平均気温等によって容易であること)
【要件6】 バイオガス利用において、新たなバイオマスを利用する場合、当該バイオマスが未利用であったが今まで使われていなかったことを、工場からの未利用証明書の発行または過去の設計図の確認にて証明できること
デフォルト値の設定化石燃料のGHG排出原単位:MRVプロセスを簡素化させるため
飲料種別・パッケージ種別の生産量補正係数:飲料種(ビール、ビアホイ、炭酸飲料)及びパッケージ種(瓶、缶、樽)のバラエティをそれぞれ一つの指標に換算するため
リファレンス排出量の算定プロジェクト実施前のエネルギー消費量および生産量データを用いて、生産量変化に対する効率補正係数およびプロジェクト実施前の生産量変動に対する効率変動のばらつきの標準偏差を求め、リファレンスエネルギー消費量原単位をBaUに対してこの標準偏差1σ分を差し引くことで保守的なリファレンス排出量を算出する。
モニタリング手法【電力関連】
グリッド電力(消費量):10日に1度、非常用電源用燃料油(購入量):購入毎、非常用電源用燃料油(消費量):毎月、非常用電源電力(消費量):毎月
【スチーム関連】
ボイラー用燃料油(購入量):購入毎、ボイラー用燃料油(消費量):毎月、ボイラーからのスチーム(消費量):毎月、サプライヤーからのスチーム(消費量):毎月
【出荷量関連】
瓶ビール(出荷量):出荷毎、缶ビール(出荷量):出荷毎
GHG排出量及び削減量生産量の変化を考慮し補正したリファレンスおよびプロジェクトシナリオそれぞれのエネルギー消費量原単位(二次エネルギー)の差から、GHG排出削減量を算定。
リファレンス排出量の算定方法:14,118 t-CO2/年
プロジェクト排出量の算定方法:11,356 t-CO2/年
GHG排出削減量:2,762 t-CO2/年 (増設後の生産量にて算出)
環境影響等本プロジェクトは環境影響評価(EIA)の対象ではない。
化石燃料の燃焼量削減により、大気汚染物質が低減される。
事業計画・資金計画HABECO社に対し、6つの省エネ技術導入の提案を行った。JCM設備補助を活用して6つの技術を導入する場合、投資回収年数は3年強となる。HABECOからは、実施内容に関して前向きな意向が示されており、実施する場合には早くて2015年4月に運転開始する計画である。
日本技術の導入可能性エネルギー構造解析シミュレーターやプラントメンテナンスといったソフト技術において、日本製技術が独自性と優位性を持つ。省エネ機器単体では、欧米メーカーと日本メーカーとの価格差や性能差は大差なく、安価な中国製機器が競合している。今後、本プロジェクトがベトナムで広く普及するためには、初期投資の障壁を下げる設備補助、ライフサイクルコストで見た省エネメリットの理解、JCMへの理解促進等が必要である。
ホスト国における持続可能な開発への寄与ベトナムの国家開発戦略、気候変動政策、省エネルギー政策に整合しており、また産業の競争力強化にも貢献するプロジェクトである。特に、エネルギー価格の高騰を背景に、ベトナムにおいては省エネが喫緊の課題であり、工場における大幅な省エネを実現する本プロジェクトは、これらの課題解決に資するものである。

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