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二国間クレジット制度等新メカニズム実現可能性調査(FS)結果データベース

調査名調査区分JCM実証案件組成調査(PS)
調査名セメント工場における廃熱利用発電
調査年度2013(平成25)年度
調査団体JFEエンジニアリング株式会社
調査協力機関PT. セメンインドネシア社
調査対象国・地域インドネシア
対象技術分野省エネルギー
報告書

※JCM方法論(案)及びPDDは、調査の結果として開発されたものであり、二国間クレジット制度の下で適用することについて正式な承認が得られたものでも、将来承認が得られることを保証するものでもありません。

<調査成果としてのJCM方法論(案)>
<調査成果としてのJCMプロジェクト設計書(PDD)(案)>
プロジェクトの概要 当該国のセメント業では、生産に多量な電気エネルギーが消費されているにも拘わらず、セメント生産の際に発生する高温排ガスのほとんどは十分に熱利用することなく大気放散しているのが現状である。本事業では、セメンインドネシア社トゥバン工場(東ジャワ州トゥバン)にあるセメント生産プロセスに廃熱回収設備を設置し、熱エネルギーを回収し電気エネルギーに転換し、工場の電気エネルギーの一部を賄う事で省エネルギーを図り、結果として、温室効果ガス排出削減を図るものである。
JCM方法論適格性要件1. 廃熱回収システムを用いてセメント生産設備の廃熱を利用・発電するプロジェクト。
2. 廃熱回収はSPボイラ及び/又はAQCボイラ、タービンジェネレーター、及びクーリングタワーにより構成される。
3. 廃熱回収は発電のための蒸気生成の熱源として、廃熱のみを使用し、化石燃料を使用しない。
4. 廃熱回収システムがプロジェクト実施前に当該セメントキルンに導入されていない。
5. プロジェクトを実施するセメント工場は系統電源に接続されており、かつ、廃熱回収システムの理論的な最大発電量(廃熱回収システムの最大出力に年間の最大時間(24 * 365 = 8,760 hours)を乗じて計算)が、以下のいずれかの年に系統電力からセメント工場が購入する年間総電力量と同等もしくは少ない。
O プロジェクトの妥当性確認がプロジェクトの稼動前に実施される場合は、妥当性確認の前の年、または、
O プロジェクトの妥当性確認がプロジェクトの稼動後に実施される場合は、プロジェクトの稼動の前の年
デフォルト値の設定・プロジェクトによる自家消費電力量
→廃熱回収発電設備の機器のうち、電力を消費する設備の定格容量の合計に年間の最大稼働時間を乗じて事前に設定。
 ・系統電力のCO2排出係数
→インドネシア政府が公表している系統電力のCO2排出係数のデータを使用
リファレンス排出量の算定リファレンス排出量は、一定期間に購入する系統電力を代替する、廃熱回収システムによる正味発電量により計算される。
正味発電量の計算では、廃熱回収システムによる総発電量から廃熱回収システムによる電力消費量を減じる。
保守性を担保するため、廃熱回収システムによる電力消費量は廃熱回収システムの機器の定格容量に対する理論的な最大負荷を用いて計算される。
モニタリング手法廃熱回収システムによる総発電量(毎分データ及び印刷物にて保存)
GHG排出量及び削減量◆正味電力代替量
 ABCDE(A*B*C*D)
発電量
実質的な発電容量(MW)
年間稼働日数
(日/年)
時間
(時間/日)
稼働率
電力量
(MWh)
 乾季
28
182.5
24
0.85
104,244
 雨季
22
182.5
24
0.85
81,906
自家消費電力量
2.4
365
24
1
21,024
正味代替電力量    
165,126
◆リファレンス排出量(REy
  =EGy * EFgrid
  =165,126 MWh/y * 0.741 tCO2e/MWh
  =122,358 tCO2e/y
◆プロジェクト排出量(PEy)= 0
◆排出削減量(ERy) = REy - PEy
           = 122,358 – 0
           = 122,358 tCO2e/y
環境影響等 環境影響評価(EIA)については、インドネシア環境省の省令No. 11, 2006において、100MW以下の発電容量の設備については、EIAの実施が要求されていないことが確認された。
事業計画・資金計画◆工事計画
主要機器、補機器の仕様を確定し、主要機器の配置についても、ほぼ合意に至り、セメンインドネシア社とJFEエンジニアリングの所掌区分、基本設計図面作成もほぼ完了。今後詳細設計へと進み、順調に機器発注へと進める段階である。
◆資金計画
 本プロジェクトはJCMにおける設備補助を前提として、セメンインドネシア社の自己資金で賄われる。現在、セメンインドネシア社内では予算決定の段階まで終了しており、本設備投資実施における障害はない。
日本技術の導入可能性近年、中国製・インド製の類似技術がセメント廃熱回収発電市場に参入しているが、日本製は初期投資で比較すればこれらの類似設備より高いものの、当社実績が示すとおり、長期間の運転が可能であり、長期的視点での経済性は高く、設備のライフサイクルにおける二酸化炭素排出削減量はより大きくなる。
 初期投資の壁をクリアすれば、日本製技術によって産業用電力料金高騰などのリスクヘッジ、低いメンテナンスコストによる、長期にわたる単位生産コストの低減につながると考えられる。
ホスト国における持続可能な開発への寄与本プロジェクトは、セメント生産の系統電力消費量低減による二酸化炭素排出削減とともに、セメント生産コストをも低減することとなる。
現在セメント市況が好調なインドネシアにおいて、設備投資の効率という視点では廃熱回収発電設備よりもセメント生産設備への投資が優先されがちであるが、当該技術の導入は、将来的な経済成長の鈍化等の景気変動に対する耐性が強まる効果もある。
 本プロジェクトの成功により、初期投資に対するリターンを広く宣伝することで、インドネシア国内の同グループ及び他セメント会社への導入機運を盛り上げ、環境・経済を両立する、持続可能な開発に寄与することとなる。

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