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二国間オフセット・クレジット制度等新メカニズム実現可能性調査(FS)結果データベース

調査名調査区分二国間オフセット・クレジット制度のJCM/BOCM実現可能性調査(FS)
調査名食品加工工場有機廃水からのバイオガスを利用したコジェネレーション
調査年度2012(平成24)年度
調査団体日本テピア株式会社
調査協力機関
  • ベトナム科学技術アカデミー環境技術研究所(VAST-IET)
  • 技術検討委員会
    ヤンマー株式会社
    大阪産業大学
    大阪府
調査対象国・地域ベトナム
対象技術分野廃棄物管理
報告書

※MRV方法論(案)及び算定ツール(案)は、調査の結果として開発されたものであり、二国間オフセット・クレジット制度の下で適用することについて正式な承認が得られたものでも、将来承認が得られることを保証するものでもありません。

<調査成果としてのMRV方法論(案)>
参考PPT資料(PDF:552KB)
事業・活動の概要 ベトナム・ハノイ近郊にある3つの食品工場(2つのタピオカ工場と1つのビール工場)で、それぞれの工場から排出される高濃度の有機排水を、UASB(上向流嫌気性スラッジブランケット)法で嫌気処理を行うことにより有機物の除去とメタンの回収を行う。
既存の好気処理槽あるいは嫌気ラグーンの前段にUASBを設置し、後段での有機物負荷を低減させることにより、必要な曝気空気量の削減や処理水質の改善が期待できる。これにより、嫌気性ラグーンの水面から放出されるメタンガス量を削減できるため、温暖化対策としての効果が期待できる。
 さらに、マイクロガスコジェネレーション(発電出力25kW/台)を設置することによってUASBで発生したバイオガスを利用して発電(発電効率約32%)及び温水回収(熱回収率約52%)を行う。
MRV方法論適用の適格性条件
  1. 高効率のUASB及びバイオガス発電機、及び/或いはバイオガスボイラ、及び/或いはバイオガスコジェネレーション設備を導入すること。
  2. 排水中の生物起源有機物からバイオガスを高効率のUASBで回収すること。UASBのCOD除去効率は85%以上とする。
  3. UASBで回収されたバイオガスは、発電、及び/或いは熱生成に利用する。バイオガスは改良することができる。
  4. 設備の能力或いは需要の要因により余ったバイオガスは必ず燃焼した後、大気放散すること。
  5. 事業の生成物(電力、蒸気、温水)は自社内で消費する(自家消費)かグリッドへ供給すること。
リファレンスシナリオ及びバウンダリーの設定 リファレンスシナリオは、事業を実施しなかった場合に利用されていたと想定される排水処理システムの利用により排出されるGHG排出である。
プロジェクトバウンダリーは、ベースライン状況及びプロジェクト状況において、排水処理が行われる物理的・地理的なサイトである。
算定方法オプション 排水量とCODと濃度の、事業実施前の実測の可否状況から、Option AとOption Bに、また、事業実施後の実測の可否状況からOption 1、Option 2、Option 3に分け、水質調査をしない場合でも利用可能といている。
デフォルト値の設定 メタン補正係数、排出係数、メタン生成、モデル補正係数についてはCDM方法論に習い、IPCCのCDM方法論規定値又はデフォルト値を採用する
 オプションの選択で設計値を採用するオプションを採択する場合は、それぞれ10%ずつ保守的になるように保守係数を定める。
モニタリング手法
  • 発電量、熱供給量(全てのオプションで計測)
  • 事業実施前のCOD濃度(Option Aの場合)
  • 事業実施前後の製品製造量(Option Bの場合)
  • 事業実施後の処理水量(Option 1又は2の場合)
  • 事業実施後のCOD濃度(Option 1の場合)
GHG排出量及び削減量
Phu My Tapioca
Tan Hieu Hung Tapioca
Viet Ha Beer
リファレンス排出量[tCO2e/年]
排水処理システムでのCH4排出量
8,595
5,813
362
排水の放流先でのCH4排出量
48
19
2
代替分電力生成と温水生成に係るCO2排出量
9,221
4,136
478
プロジェクト排出量[tCO2e/年]
排水処理システムでのCH4排出量
1,784
1,207
108
  プロジェクトシナリオにおける放流先でのCH4排出量
63
25
2
排出削減量[tCO2e/年]
14,231
7,739
732
第三者検証の手法 検証は、検証コスト削減のために、なるべくより簡易であるべきであるが、一方で一定の精度確保が必要である。特にCODの実測値及び各の実測値や設計値を使う場合はその妥当性の検証ができなければならない。このため、水質計測管理に精通した第三者検証機関であることが求められる。
環境影響等 環境汚染物質を削減できる事業であり本事業が新たな環境汚染につながると懸念される事項は特にない。
資金計画 3サイトの投資回収年数はクレジットがない場合それぞれ、15.9、31.6、8.8年であるが、JCM/BOCMクレジット(1000円/tと仮定)収入がある場合、11.5、21.5、8.3年にまで短縮できる。
日本技術の導入可能性 JCM/BOCMで得られたGHG排出削減量を技術促進費込みの高値のクレジット単価での購入やベトナム国および地方政府からの排水処理の高度化に応じた施設整備補助金や省エネあるいはエネルギー創出の側面からの施設整備補助金等の支援制度等を組み合わせて、省エネ・CO2対策に限定せず水質改善についても考慮した当該技術の導入促進方策が考えられる。
ホスト国における持続可能な開発への寄与 悪臭、有毒ガス(硫化水素など)の発生の抑制、化石燃料使用量の低減による大気汚染の抑制、工場排水の水質向上による周辺の河川、湖沼、地下水などの水環境の改善が期待できる。

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