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二国間オフセット・クレジット制度等新メカニズム実現可能性調査(FS)結果データベース

調査名調査区分二国間オフセット・クレジット制度のJCM/BOCM実現可能性調査(FS)
調査名港湾の総合的環境改善対策の一環としてのゲートの電子化による港湾関連交通の改善
調査年度2012(平成24)年度
調査団体中央復建コンサルタンツ株式会社
調査協力機関【タイ側】
タイ港湾公社(PAT)、タイ運輸省(MOT)、タイ国鉄(SRT)、タイ国エネルギー環境合同大学院大学(JGSEE)
【日本側】
(一財)日本気象協会、クライメート・コンサルティング合同会社
調査対象国・地域タイ(バンコク港及びその周辺地域)
対象技術分野交通
報告書

※MRV方法論(案)及び算定ツール(案)は、調査の結果として開発されたものであり、二国間オフセット・クレジット制度の下で適用することについて正式な承認が得られたものでも、将来承認が得られることを保証するものでもありません。

<調査成果としてのMRV方法論(案)>
参考PPT資料(PDF:878KB)
事業・活動の概要 バンコク港の管理者であるタイ港湾公社(PAT)は、バンコク港において総合的環境改善対策の実施を計画している。短期・中期・長期の対策を段階的に実施し、GHG排出量の削減を目指すものである。現在、総合的環境改善対策の一環として、ゲートの電子化を目指している。本調査では、以下の2つの対策を中心にMRV方法論を構築した。
対策1:ゲートの電子化(Eゲート)導入
対策2Eゲートの利用促進

 ゲートの電子化により、ゲートでの処理時間が短縮し、バンコク港で搬出入を行う貨物車両等のゲート待ち渋滞が解消され、アイドリング時のGHG排出量が削減される。
MRV方法論適用の適格性条件
  • 条件1:事業/活動の導入によりバウンダリー内で交通流が改善され、GHG排出削減が実現すること。
  • 条件2:ホスト国で停車中のアイドリングストップに関する法令、規制が存在しないこと。
  • 条件3:(対策1の場合のみ)新規にゲートの電子化が実施されること。
  • 条件4:(対策2の場合のみ)Eゲート導入済みであり、Eゲート対応車両と未対応車両が同一レーンを通過可能で、未対応車両専用レーンが存在しないこと。
リファレンスシナリオ及びバウンダリーの設定@リファレンスシナリオの設定
    対策1:ゲートの電子化(Eゲート)導入
    クレジット期間の終了時までEゲート等のゲート処理を効率化する施策が全てのゲートで導入されていないものとして設定する。
    対策2Eゲートの利用促進
    リファレンスシナリオとして、導入済のEゲートを一部の企業のみが利用する状態が続く場合とする(中小の運送会社等は紙書類処理のままである)。

Aバウンダリーの設定
    バンコク港のゲートを通過する車両(貨物車・乗用車)が対象となる。地理的バウンダリーは、東西両ゲートが対象となる。
算定方法オプションオプション@:「待ち行列モデル」により設定
オプションA:モニタリングにより設定(※事業・活動実施時のみ)

 オプション@は、ゲートIN・OUT通過台数(車種別)の1日総台数のみをモニタリングすればGHG排出量が算出可能となる簡便な方法である。一方、オプションAは車両1台ずつの待ち時間を全てモニタリングし、モニタリング値から事業・活動実施時GHG排出量を算出する。
デフォルト値の設定 本調査では、タイでのデフォルト値として、PCD(タイ汚染管理局)による自動車排出量計測結果を解析し、アイドリングCO2排出係数を設定した。
モニタリング手法 本調査においては、以下の2つのモニタリング手法を提案した。実態調査結果を踏まえると、全体管理、計測・測定、データの品質管理、データ集計等の点でオプション@の方が望ましい。
  • オプション@
    毎年1日のみ1日ゲートIN・OUT通過台数(車種別)のみをモニタリングする手法である。
  • オプションA
    車両1台ずつの待ち時間をモニタリングする手法である。前方調査員と後方調査員を配置して、車両最後尾到着時刻、ゲート到着時刻及びゲート出発時刻をモニタリングする。
GHG排出量及び削減量 「対策1:Eゲート導入」及び「対策2:Eゲート利用促進」の対策を実施することで全ゲートがEゲートとなった場合
リファレンス時
事業・活動実施時
削減量
50.13(tCO2/年)
4.08(tCO2/年)
46.05(tCO2/年)
第三者検証の手法 本調査で開発するMRV方法論による第三者検証では、事業固有値とモニタリング値、及びそれによる排出削減量が検証の対象となる。検証に際して必要となるエビデンス等は、以下のものを想定する。
(1)モニタリングレポート、
(2)モニタリング期間の妥当性に関する情報、
(3)モニタリング結果のスクリーニングに関する情報、
(4)待ち行列モデルの適用方法に関する情報、
(5)測定機器のキャリブレーションに関する情報
環境影響等 バンコク港周辺地域では環境影響(大気汚染や騒音・振動等)の調査が行われており、その評価結果を事業計画へ反映させることで、環境十全性が確保されている。
資金計画 タイでは政府援助無しで、自己資金で調達するのが通例であり、公的ファンドまたは外資により資金調達をすることとなる。Eゲートの初期投資(インフラ整備費用、システム構築費用等)については、国際協力機構(JICA)による円借款が想定される。
日本技術の導入可能性 港湾のゲートは各国の制度、法律、慣習等に起因して運用の独自性が高いが、日本メーカーは状況に合わせた柔軟な開発・対応が可能である。日本製のEゲートの製品は信頼性が高く、稼働率100%であり、日本技術の導入可能性が高い分野である。
ホスト国における持続可能な開発への寄与 短期対策のゲート前の交通対策だけでなく、中長期対策の周辺交通対策や環境対策についてもMRV手法論の骨子を構築することで、今後の事業実施が円滑に進み、GHG排出量の削減だけでなく、バンコク港周辺地域の渋滞解消や大気環境の改善等の点でホスト国の持続可能な発展にも大きく寄与する。

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