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二国間オフセット・クレジット制度等新メカニズム実現可能性調査(FS)結果データベース

調査名調査区分二国間オフセット・クレジット制度のJCM/BOCM実現可能性調査(FS)
調査名一般廃棄物の好気性中間処理、及び埋立処分場でのメタンガス処理
調査年度2012(平成24)年度
調査団体株式会社エックス都市研究所
調査協力機関国際航業株式会社
調査対象国・地域ラオス(ヴィエンチャン)
対象技術分野廃棄物管理
報告書

※MRV方法論(案)及び算定ツール(案)は、調査の結果として開発されたものであり、二国間オフセット・クレジット制度の下で適用することについて正式な承認が得られたものでも、将来承認が得られることを保証するものでもありません。

<調査成果としてのMRV方法論(案)>
参考PPT資料(PDF:560KB)
事業・活動の概要BOCM及びMRV方法論開発の対象となる事業・活動は、以下のものである。
  • 最終処分場からの埋立処分ガス(LFG)回収・フレア・エネルギー利用事業
  • 廃棄物の好気性処理(コンポスト)事業
MRV方法論適用の適格性条件以下の10件の適格性要件を適用した。
条件1プロジェクト活動は、最終処分場において処分されている固形廃棄物を対象として実施されるものであること。
条件2プロジェクト活動は、処理前の廃棄物及び処理後の生産物あるいは副産物を嫌気性条件の中で保管あるいは処分しないものであること。
条件3プロジェクト活動は、既存のごみ処理システムの中でリサイクルされている廃棄物量の削減をもたらさないものであること。
条件4プロジェクト活動によって発電が実施される場合には、代替する電源が明確に同定できるものであること(特定の発電施設・設備あるいはグリッド電力)。
条件5プロジェクト活動によって熱エネルギー代替が行われる場合には、代替する熱エネルギー施設・設備が、化石燃料をエネルギー源とするものであること。
条件6プロジェクト活動が熱エネルギー代替を行う場合には、その活用はLFGあるいは熱エネルギー媒体の車両による輸送を行わない。
条件7プロジェクト活動で導入・利用される施設・設備は、他の活動に係る施設・設備あるいは現在利用されている既存の施設の転用ではない。
条件8LFG回収・フレア・エネルギー利用を行う事業においては、既存の処分場について、controlled landfillへの改善が処分場において行われること。
条件9プロジェクト活動は、廃棄物の発生源から最終処分場までの輸送経路の変更を伴うものではないこと。
条件10プロジェクト活動によって生産されたコンポストは、全てプロジェクト活動が実施されている最終処分場の覆土として活用されること。
リファレンスシナリオ及びバウンダリーの設定リファレンスシナリオにおける処分方式はshallow uncontrolled landfillとし、事業バウンダリーは、以下の通り設定した。

LFG回収・フレア・エネルギー利用事業LFGの回収対象となる最終処分場、フレア及びエネルギー利用施設・設備を含む物理的・地理的境界をプロジェクト・バウンダリーと設定する。
(算定対象とするGHG排出源)
  • プロジェクト活動に伴う電力消費(CO2)
  • プロジェクト活動に伴う化石燃料消費(CO2)
コンポスト処理事業コンポスト処理の対象となる廃棄物の収集・輸送エリアから、コンポスト処理施設、製造コンポストの利用先への輸送及び利用先を含めた物理的・地理的範囲をプロジェクト・バウンダリーと設定する。ただし、当プロジェクトにおいては、前述した「適格性要件」の適用により、輸送経路の増大によるGHGの追加的な排出及びコンポストの最終処分場覆土以外の利用に伴うメタン・リーケージは生じないものとする。
(算定対象とするGHG排出源)
  • プロジェクト活動に伴う化石燃料及び電力消費(CO2)
  • コンポスト・プロセスに伴う排出量(CH4)
算定方法オプション
デフォルト値の設定 以下のパラメーターについてデフォルト値を設定した。
  • グリッド電力の排出係数
  • 化石燃料消費に係る排出係数
  • メタン補正係数(MCF)
  • 廃棄物のコンポスト処理に伴うメタン及びN2O排出係数
  • 廃棄物処分量(総量及び種類別処分量)
モニタリング手法 事業に必要なモニタリングは、事業実施主体が直接あるいはモニタリング技術を有する事業者に委託して実施することとする。
 以下に、デフォルト値を活用した場合のモニタリング項目を示す。
<LFG回収・フレア・エネルギー利用事業>
モニタリング項目
測定方法(例)
頻度(例)
プロジェクト活動によってフレアあるいは利用されるLPG内のメタン量(tonCH4)ガス流量計
メタン・メーター
連続
LFG発電によって代替される電力量(MWh)電力メーター
月毎
LFG発熱によって代替される熱量(TJ)流量計
熱量メーター
連続
プロジェクト活動による電力消費量(MWh)電力メーター
月毎
プロジェクト活動による化石燃料消費量(TJ or volume or mass)購買伝票
熱量メーター
月毎

<有機系廃棄物の好気的処理事業>
モニタリング項目
測定方法(例)
頻度(例)
プロジェクト活動による電力消費量(MWh)電力メーター
月毎
プロジェクト活動による化石燃料消費量(TJ or volume or mass)購買伝票
熱量メーター
月毎
GHG排出量及び削減量<算定の前提条件>
廃棄物処分量
195トン/日
処分対象廃棄物の構成食品廃棄物         34%
木質/公園ごみ       30%
紙類               7%
繊維くず          5%
その他(無機系廃棄物)  24%
MCF (Methane correction factor)Shallow open dumping   0.4
Deep open dumping     0.8
LFGの回収率 30%
コンポスト・プロセスに伴うGHG発生量0.002tCH4/t of waste composted
0.0002tN2O/t of waste composted

<算定結果>
最終処分場からのLFG回収・フレア事業によるGHG排出削減量
リファレンス・シナリオにおける処分方式 GHG排出削減量
(1)Shallow open dumping 3,400tCO2/年
(2) Deep open dumping 7,000tCO2/年

有機系廃棄物の好気的処理事業によるGHG排出削減量
リファレンス・シナリオにおける処分方式 GHG排出削減量
(1) Shallow open dumping 5,714tCO2/年
(2) Deep open dumping 17,040tCO2/年
第三者検証の手法 十分な検証能力を有する第三者検証機関は同定されていない。ただし、モニタリング方法や機器の較正・標準化等に取り組んでいる国家機関として、国家科学技術庁(National Authority of Science and Technology: NAST)がある。
環境影響等想定される環境影響と対策
提案事業
想定される環境影響と対策
最終処分場からのLFG回収・フレア・エネルギー利用事業 (環境影響)
    • LFG燃焼に伴う大気汚染物質の排出
(対策)
    • 燃焼管理と密閉型フレアによるガスの保持時間(retention time)を十分にとることで燃焼効率を高めることにより汚染物質の排出を最小化する。
廃棄物の好気性中間処理(Mechanical Biological Treatment) (環境影響)
    • 有機廃棄物の好気的処理に伴う臭気の発生
(対策)
    • 好気的処理施設の密閉化及び脱臭装置によって臭気の発生・拡散を防止する。
資金計画事業費用の概算
提案事業
概算事業費
最終処分場からのLFG回収・フレア・エネルギー利用事業
初期投資額
5,000千ドル
維持管理費
240千ドル
廃棄物の好気性処理事業(MBT)
初期投資額
3,300千ドル
維持管理費
70千ドル
日本技術の導入可能性 当調査において提案している事業は、いずれの場合も日本独自の技術を含むものではないものの、いずれの事業においても、適切なcontrolled landfillによる衛生埋立を確実に実施することが重要な要件となる。一方、我が国では現在当調査の対象処分場であるKM32処分場でも実施されているように、途上国における最終処分場の改善及び運営指導は、JICA等を通じた技術・資金支援を通じて長年に渡り蓄積してきた重要なノウハウであり、この処分場改善を当事業で提案する事業の適格性条件として掲げ、我が国のユニークなノウハウの移転・普及の推進を図ることとした。
ホスト国における持続可能な開発への寄与 ビエンチャン市環境行動計画においては、気候変動及び廃棄物管理セクターが環境対策の重点セクターとして位置づけられており、気候変動セクターにおいては、「地球温暖化に影響を与える人間活動の緩和」が掲げられている一方、廃棄物管理セクターでは、「最終処分場における衛生埋立の実施」及び「3Rの推進による廃棄物の減量化」が重点目標として掲げられており、対象国・地域の政策と十分に整合している。

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