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二国間オフセット・クレジット制度等新メカニズム実現可能性調査(FS)結果データベース

調査名調査区分二国間オフセット・クレジット制度のJCM/BOCM実現可能性調査(FS)
調査名太陽光発電出力の安定化を達成するためのハイブリッド発電システム
調査年度2012(平成24)年度
調査団体日立造船株式会社
調査協力機関【国内】みずほコーポレート銀行、ソーラーフロンティア
【ホスト国】Differ/ Eco Power
調査対象国・地域インドネシア(北スマトラ州ニアス島)
対象技術分野再生可能エネルギー
報告書

※MRV方法論(案)及び算定ツール(案)は、調査の結果として開発されたものであり、二国間オフセット・クレジット制度の下で適用することについて正式な承認が得られたものでも、将来承認が得られることを保証するものでもありません。

<調査成果としてのMRV方法論(案)>
参考PPT資料(PDF:1.1MB)
事業・活動の概要 太陽光発電とディーゼルエンジンを組み合わせた数MWクラスのハイブリッド発電システムを導入し、電力供給事業を行う。本システムの導入により、太陽光発電による発電相当量およびディーゼルエンジンの効率向上分だけ化石燃料の燃焼を回避できる。それに伴い、燃焼を回避した分のCO2排出量が、本事業による排出削減効果とみなせる。なお、本システムは、太陽光発電の出力変動分を低負荷対応ディーゼルエンジンにより補い、高度な全体制御により、発電最適化と出力平準化を行うものであり、高コストな蓄電池を必要最低限とし、建設コストとランニングコスト(燃料費)の最小化を実現する。
MRV方法論適用の適格性条件 技術水準・特性上の適格性要件を、下記(a)〜(c)に示す。
(a) 太陽光発電の出力変動を補償する制御ソフトウェアによりディーゼル発電電力を操作し、太陽光発電とディーゼル発電の総発電電力を安定化するもの。特に、その安定化した電力を小中規模系統(MW以下クラス)のベース電源として利用するもの。
(b)ディーゼル発電機としては、低負荷対応ディーゼル発電機(例えば、バルチラ社製ディーゼル発電機)を採用し、太陽電池モジュールは、CIS太陽電池(例えば、ソーラーフロンティア製太陽電池モジュール)を採用したもの。
(c) ディーゼル発電機の出力制御部に日本製のソフトウェア技術を適用する事、およびCIS太陽電池の特性により、電力変動緩和のための蓄電池の使用容量を最低限にするもの。
リファレンスシナリオ及びバウンダリーの設定 ニアス島のリファレンスシナリオ(小規模グリッド接続)としては、当面は100%ディーゼルエンジン発電の継続、近い将来に石炭火力、石炭ガス化、ディーゼルエンジン(基本的に新設は認められないためリプレースのみ)による供給を行うものと考えられる。
算定方法オプション リファレンス排出量の計算に用いるグリッドのCO2排出係数については、グリッドの規模によって設定方法を異なるものとする。
ここでは、@接続するグリッドの規模、Aデフォルト値の利用、の2つの基準により、算定方法オプションを選択する。
@については、インドネシアの送配電事業を独占的に実施するPLNが管理・運営している大規模グリッドかどうかを判定基準とする。接続するグリッドが大規模・小規模のいずれであっても、デフォルト値(A)を利用することができる。デフォルト値を利用する場合には、CO2削減量の計算結果は保守的に小さいものとなる。
デフォルト値の設定 大規模グリッドでは、エネルギー鉱物資源省(ESDM)およびインドネシア国家気候変動評議会(DNPI)が、定期的に作成・公表している排出係数を適用する。政府はこれらをCDMでの利用のために提供しており、JCM/BOCMにおいても利用が適切である。
また、小規模グリッドでは、グリッド接続の全ての発電設備が液体化石燃料を用いている場合には、CO2排出係数としてデフォルト値を用いる。この場合、24時間連続給電されているミニグリッドの排出係数(0.8tCO2/MWh)を適用する事が妥当である。
モニタリング手法 太陽光発電システムからの発電量、ディーゼル発電機からの発電量、リファレンス排出量を算出する為の太陽光発電システムからの発電量、グリッド排出係数およびディーゼルエンジンの燃料消費量のモニタリングを行う。
GHG排出量及び削減量 4MWハイブリッド発電設備において、ニアス島の太陽光発電設備の設備稼働率を15.39%と想定し、排出係数として0.7 tCO2/MWh(バルチラ社仕様より概算)を用いれば、GHG排出削減量は7,243tCO2/年と試算された。
第三者検証の手法 本MRV方法論に基づき、必要な第三者検証を実施可能であることを現地調査において確認した。なお、実施機関は、インドネシア法人のDOEに加え、ISO認証等を行う機関約10社を想定する。
環境影響等 太陽光パネルおよびディーゼルエンジンの設置により、占有することとなる広大な土地開発の影響、本システムのディーゼルエンジンの燃料として、バイオ燃料(特にパーム油)を使用する場合の影響、事業の普及に伴うニアス島内の電力供給能力増強および電化地域の拡大の影響などの考慮が必要である。
資金計画 日本政府による補助金がないケースにおいては、借入返済と金利負担によって収益性は20年間の投資に対しIRR5.21%となり、投資対象として検討できる水準となった。補助金があれば、投資者にとって十分な採算性を確保できると考えられる。
ただし、ディーゼル燃料価格、売電価格の変動によるキャッシュフローへの影響が大きいため、実際の投資にあたってはそれらの変動リスクを最小化するよう、長期的なリスク回避方法を検討することが望ましい。
日本技術の導入可能性 太陽光発電出力を安定化し、それをベース電源として使用することが出来れば、ニアス島のような電力品質に劣る独立系統には最適なソリューションと成り得る。
また、本システムで採用するCIS太陽電池モジュールには、インドネシアの様な高温地域でも発電効率の低下が少ない特長があり、地域の特性に合った太陽電池として普及が期待される。
ホスト国における持続可能な開発への寄与 ニアス島の電力供給能力の拡充、電力品質の向上による国内外企業の工場誘致、バイオ燃料の使用によるプランテーション雇用の創出は、まさに当該地域の発展に寄与するものである。

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