公益財団法人 地球環境センター
| お問い合わせ | English |
 Home > 事業 > 気候変動対策メカニズム

二国間オフセット・クレジット制度等新メカニズム実現可能性調査(FS)結果データベース

調査名調査区分二国間オフセット・クレジット制度のJCM/BOCM実現可能性調査(FS)
調査名熱帯低地林におけるREDD+
調査年度2012(平成24)年度
調査団体一般社団法人コンサベーション・インターナショナル・ジャパン
調査協力機関CIファウンデーション(本部及びカンボジアプログラム)
Jenny Henman(個人コンサルタント)
カンボジア森林局(プロット調査の実施)
調査対象国・地域カンボジア(プレイロング地域)
対象技術分野土地利用変化(REDD+)
報告書

※MRV方法論(案)及び算定ツール(案)は、調査の結果として開発されたものであり、二国間オフセット・クレジット制度の下で適用することについて正式な承認が得られたものでも、将来承認が得られることを保証するものでもありません。

<調査成果としてのMRV方法論(案)>
参考PPT資料(PDF:1.3MB)
事業・活動の概要 カンボジア国北東部プレイロング地域におけるREDD+事業を対象とする調査として、昨年度の実績や懸案事項の解決に臨んだ。2012年末、本調査と並行して進めてきた森林保護区の境界線がほぼ最終化され、約40万ヘクタールとなった。
 プレイロング地域では、地元住民による生活のための非計画的小規模伐採と企業による農地開発のためのコンセッション取得を通じた大規模伐採による森林の減少が続いている。対象地域の森林減少率は、カンボジアの年間森林減少率0.8%をはるかに上回るものであり、当該地域の保全の緊急性とREDD+事業としてのポテンシャルを裏付けている。
 今年度の調査では、カンボジア政府とのコンサルテーションと日本国内検討委員会(2回開催)のスケジュールを組み合わせ、双方からのインプットを得ながら、技術的・制度的側面からカンボジアにおける二国間オフセット・クレジット制度の在り方についての検討を実施した。
MRV方法論適用の適格性条件(a) リファレンスシナリオにおける活動が非計画的な森林減少であること。
(b) 対象地が過去最低10年間森林であった土地であること。
(c) 対象地に泥炭地が含まれないこと。
リファレンスシナリオ及びバウンダリーの設定 リファレンスシナリオでは、森林減少が継続する。

 空間的バウンダリー:プロジェクトエリアは、現在最終化段階にあるプレイロング保護区。参照地域は、プレイロング保護区がかかる4つの州の全域。
 時間的バウンダリー:2001年〜2011年を解析の対象とした。
算定方法オプション 算定方法1:準国レベルのリファレンス排出量の採用
 算定方法2-1:大規模プランテーション開発由来の森林減少を対象とした算定
 算定方法2-2:小規模農地転換由来の森林減少を対象とした算定
デフォルト値の設定 地上部・地下部バイオマスのアロメトリー式及び枯死木の材密度を文献と既存調査から設定。対象地でプロット調査を実施し、地上部・地下部バイオマス及び枯死木の炭素蓄積量を求め、事業固有値として設定。
モニタリング手法森林変化:リモートセンシング画像を用いて数年ごとにモニタリング。森林管理のため、より頻繁なモニタリングも検討中。
森林炭素蓄積:方法論上は、本FSにて導出した値が10年間有効である。国家森林インベントリーの中での計測への移行が理想的である。
GHG排出量及び削減量 10年間で、最大約450万tCO2の排出削減効果
第三者検証の手法 外部審査に関しては、UNFCCCでも議論の的であるが、透明性と信頼性の確保のため、外部審査を受ける制度とすることが望ましい。
環境影響等 環境十全性の担保として、CCBスタンダードの則った計画設計を行う。環境面では、生物多様性が脆弱な状態にある対象地域で、森林劣化を止めることは正の効果をもたらす。生物多様性の健全度を指標するように選定した種をモニタリングすることで効果を確認する。森林保全を実現し、それに伴う対象地域外への影響を最小化するため、土地所有権の保障、生計手段の提供・創出など、社会的アプローチを講じる。地元住民の理解を促進し、事業の効果をより高めるため、トレーニング・マニュアルを用いた研修を行う。法令の遵守については、カンボジア政府森林局との密接な連携の下で確保する。
資金計画 プレイロング地域のREDD+事業の活動費を想定し、価格上昇率を5%と仮定した場合の20年間の活動費を概算した。モニタリング等の炭素プロジェクト特有のコストは含めていない。20年間で、約3600万USDと概算した。また、10月に実施したカンボジア政府とのコンサルテーション会議の際に「プレイロング地域REDD+ロードマップ」を策定し、短期、中期、長期的な活動をまとめ、JICAが初期費用として2013年度で87,200USDの支援を計画中である。
日本技術の導入可能性 森林保全活動を開始するためのレンジャー・ステーション等の設備の整備、衛星画像解析や精度の高いバイオマス調査といったREDD+に必要となる技術に関する能力開発、持続可能な農業技術支援や灌漑設備の向上、体制の整備に沿った後の能力開発支援の継続に基づく、現地機関への事業の委譲が考えられる。現地への事業の委譲に関しては、既存のJICA等の支援の枠を超え、金融機関等の民間企業との連携の模索も検討に値すると考える。
ホスト国における持続可能な開発への寄与 プレイロング地域の森林は、重要水源地としてカンボジアそしてベトナムの漁業と農業を支え、また地元コミュニティが経済を依存する樹脂等の非木材生産物を提供している。また、カンボジア政府は、国家森林プログラム(2010〜2029年)において、REDDを戦略優先課題のひとつとして位置づけている。2015年まで森林率60%の維持を目標として、森林法の執行とガバナンスの強化を目指している。プレイロング地域におけるREDD+の実施は、ホスト国の優先政策の達成へ寄与するものである。

| Home | GECとは | 事業 | 出版物 | GEC支援のご案内 |

Copyright Global Environment Centre Foundation (GEC). All rights reserved..