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新メカニズム実現可能性調査(FS)結果データベース

調査名中国・雲南省における低濃度炭鉱メタン発電及びエネルギー効率改善に関する新メカニズム実現可能性調査
調査年度2011(平成23)年度
調査団体日本テピア株式会社
調査協力機関雲南太陽谷省エネ産業発展有限公司
調査対象国・地域中国(雲南省)
対象技術分野その他
報告書 参考PPT資料(PDF:853KB)
事業・活動の概要 中国雲南省の炭鉱にて、炭鉱メタンガスを利用した発電、電気設備への節電装置導入による節電、変電施設へのSVC導入による電力ロス削減を組み合わせた総合的なエネルギー効率改善を行う。
リファレンスシナリオ及びバウンダリーの設定リファレンスシナリオ:
 急速な発展を遂げる中国の社会・経済状況などを鑑みて毎年リファレンスシナリオを見直し、ダイナミックに変化するシナリオの設定方法を考案した。本調査ではホスト国・地域の政策・規制状況、技術普及状況、当該地域における他の炭鉱での状況(コモンプラクティス)などから総合的に判断してリファレンスシナリオを特定する。このため事業実施後は、リファレンスシナリオ特定のためのモニタリングも必要となる。

バウンダリー:
 本事業では炭鉱における発電、節電事業を組み合わせた包括的なエネルギー効率改善を通したGHG排出削減を目的としているため、事業の物理的バウンダリーは@炭鉱メタンが発生―使用される領域、A事業サイトに電力を供給する全ての施設、B節電・電力ロス削減事業が実施される電気設備及びその出力範囲、と設定した。
 また削減対象となるGHGは、メタン(大気放散分/未燃焼分)とCO2(メタン破壊による排出分/発電設備での電力消費分/節電装置による電力消費削減分/SVCによる電力ロス削減分)である。
モニタリング手法・計画 本事業実施後には、プロジェクト排出量特定のための項目に加えリファレンスシナリオ特定のための当該地域における政策及びコモンプラクティスの実施状況についてもモニタリングされる。
 特にリファレンスシナリオ特定のためのモニタリングについては、事業所在地の省、市政府により二国間オフセット・クレジット制度下における体系的な統計体制の整備が求められる。
GHG排出量及び削減量 本調査では毎年リファレンスシナリオは見直し、設定しなおされるためより現実に近い排出削減量が求められる。なお本事業実施によるリファレンス排出量及びプロジェクト排出量は、炭鉱メタン利用発電、電気設備での節電、変電施設での電力ロス削減から求められる。また排出削減が認められるクレジット期間は、プロジェクト期間或いはリファレンスシナリオとプロジェクトシナリオが一致するまでとした。

 本事業のクレジット期間(本調査段階では19年と設定)における累計のGHG排出量及び削減量は以下の通りである。
  • リファレンス排出量: 6,575,018tCO2
  • プロジェクト排出量: 2,823,031tCO2
  • 累計削減量: 3,751,986tCO2
排出削減効果の測定・報告・検証(MRV)手法 本事業に適し且つ中国でも適用可能なMRV手法を、日本の国内クレジット制度、CDMのMRV手法を参考に以下のとおり提案する。

測定(Measuring)
プロジェクト排出量を求めるための項目(e.g.メタンガス、電力)については、メーターを設置し計測することを義務付ける必要がある。また、グリッドの排出係数などについては京都メカニズムで使用されているデフォルト値やその他IPCCの統計データをモニタリングし使用する。

報告(Reporting)
測定結果について、日中双方の関係機関及び審査機関に報告する必要がある。報告内容は統一したプラットフォームで毎年一定の時期にまとめて提出されることが望ましい。

検証(Verifying)
日中双方へ報告された報告内容は、日中両国が委託する第三者審査機関により、検証される必要がある。検証結果に関する報告も測定報告と同様に一般公開されるべきである。
環境影響等 本事業実施による深刻な環境への悪影響は想定されない。さらに本事業が実施される雲南省の環境保護庁より、本事業は汚染物質の排出削減や省エネに貢献できる事業であり、事業化への期待が示された。
資金計画 本事業実施のために1.40億元の初期投資が必要である。二国間オフセット・クレジット制度によるクレジット収入がある場合とない場合の本事業のIRRはそれぞれ13.14%、26.98%であり、投資回収年収は7年、3年となる。
日本技術の導入可能性 本調査を通じて日本技術は設備の性能や品質面などで他の競合製品や企業と比べ優位であることが判明した。二国間オフセット・クレジット制度によるインセンティブの付加により日本技術の導入・普及は非常に現実的なものとなると考えられる。
「コベネフィット」効果
(ローカルな環境問題の改善の効果)
 炭鉱での電力消費の一部が代替されることで、石炭火力発電がメインの地域の電網からの購入電力量を削減でき、これによりSOxやNOx、粉塵の削減効果が期待できる。本調査での試算によると、SOx、NOx、粉塵の年間削減量はそれぞれ285,654kg、503,056kg、273,015kgになると見られる。
ホスト国における持続可能な開発への寄与 本事業はこれまで有効利用されていなかったエネルギーを活用した発電さらに節電や電力ロス削減を通して、ホスト国である中国の深刻な社会問題である電力不足の改善に寄与できる。さらに炭鉱メタンガスを継続的に抽出・利用することで炭鉱での安全性を確保できるとともに、当該地域における雇用創出、地方財政への貢献も期待される。

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