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新メカニズム実現可能性調査(FS)結果データベース

調査名ベトナム・ソンラ省における荒廃地の植生回復・植林等によるREDD+と木質バイオマス発電に関する新メカニズム実現可能性調査
調査年度2011(平成23)年度
調査団体住友林業株式会社
調査協力機関Thailand Greenhouse Gas Management Office(TGO)
調査対象国・地域ベトナム(ソンラ省)
対象技術分野REDD+
報告書 参考PPT資料(PDF:1.9MB)
事業・活動の概要 ベトナム北西部ソンラ省においてその多くを占める焼畑耕作地、荒廃地を対象に植生回復を実施する。既存天然林への圧力が低下し、植林地の炭素蓄積量が増加する効果を定量化し、GHG排出削減量として排出権を獲得する。大規模な造林、植生回復活動が行われた場合、将来、大量の木材が産出されるので、木材加工事業及びバイオマス発電も行い、化石燃料由来による電力を代替することでGHG排出削減を行う。森林造成による水源涵養や国土保全、生物多様性保全等の森林の多面的機能向上に貢献し、ベトナムでの最も貧しい地域の一つであるベトナム北西部に新たな産業を起こし、地域の持続的発展に資する事業である。
リファレンスシナリオ及びバウンダリーの設定【森林管理分野】
活動対象のプロジェクトエリア(約16千ha)、リーケージ、リファレンスエリア(約205千ha)と3つに分けて設定した。リファレンスエリアの複数時点衛星画像の解析から、森林の減少・劣化が引き続き継続するシナリオをリファレンスとした。

【バイオマス利用分野】
CDM方法論AMS-I.Aを参考とし、ソンラ省で最も実現性が高いグリッドからの電力購入がリファレンスシナリオとなる。バウンダリーの設定は、「再生可能エネルギーによる発電設備と、発電された電気を使用する施設の物理的・地理的なサイト」がバウンダリーの条件となる。
モニタリング手法・計画【森林管理分野】
土地利用および土地被覆の変化に関するデータを分析し、森林蓄積量の変化量を推計する方針とする。リモートセンシングと地上データを組み合わせて実施する。

【バイオマス利用分野】
木材加工工場・バイオマス発電事業では、品質管理体制を構築するためにISO9001認証を取得する。ISOの内・外部による監査システムにモニタリング手順書を組み込み、事業と一体化したモニタリング体制を構築する。
GHG排出量及び削減量【森林管理分野】
プロジェクト20年間における見込み排出削減量は、59,510〜63,518tCO2/年となった。リファレンスシナリオの森林減少率の想定により、見込み削減量にも大きな差が出ることが明らかとなった。

【バイオマス利用分野】
ソンラ省の森林保全・開発計画に則り、計画にある合板工場を基準に排出削減量の算定を行い、1工場あたり、20,197t-CO2/年のCO2削減量が見込まれる。
排出削減効果の測定・報告・検証(MRV)手法【森林管理分野】
森林減少対策として植生回復の活動を実施した結果、どの程度の森林減少の抑制効果が実現できたかを定量的に計測する。プロジェクト事業者がモニタリング結果に基づき、森林減少面積、排出削減量等の関連データをモニタリング報告書として取りまとめ、提出する。検証については、ISO 14064:2006等を参考にしつつ、必要な手続きおよび確認事項を検討する。

【バイオマス利用分野】
測定は、モニタリング手法・計画に記載した方法に則り、信頼性を高める。報告・検証はCDMの手法を参考とする。
環境影響等【森林管理分野】
環境への悪影響は少ないと考えられるが、生物多様性や森林保全・開発等に関する国内や規制、国際的なガイドラインの順守が必要である。

【バイオマス利用分野】
本プロジェクトはベトナムの環境保護法(Law No.52/2005/QH11)に基づく、環境影響評価(Environmental Impact Assessment, EIA)が要求される事業であるので、EIAに基づいた調査を行ない、想定される悪影響(騒音、大気汚染、水質汚染等)を回避・軽減する対策をとる。
資金計画【森林管理分野】
プロジェクト20年目収支では、植林活動費用をGHG削減による収入が上回った。植林から丸太販売からの収入まで長期を要するため、GHG削減量からの収入を早期に確保する仕組みが望まれる。

【バイオマス利用分野】
公的な支援を前提とするが、EVNの売電単価がPDP7の計画通り上昇する場合、ベンチマーク指標となりうるベトナム中央銀行の基準金利(9.0%)を上回る可能性がでてくる。
日本技術の導入可能性【森林管理分野】
日本の持続的な森林経営ノウハウ、林業用路網の設計や林道開設技術や林業機械の適用が可能である。生計向上に貢献する農業技術も適用可能と思われる。

【バイオマス利用分野】
事業実施に際する設備導入については、優遇策をうまく利用しながら投資金額を可能な限り抑え、維持管理費、メンテナンス、稼働率等、機械設備を総合的に評価し、その導入の可否について検討すべきである。
「コベネフィット」効果
(ローカルな環境問題の改善の効果)
 森林修復対象面積の内の保護対象地域において生物多様性の増加が見込める。また、水源涵養、土壌保全、地域経済の向上、持続的なエネルギー確保に貢献する。
ホスト国における持続可能な開発への寄与 植林による森林面積の増加、持続的森林管理を実施することで環境の保全に加えて、地域住民の生計向上を達成する。同時に、高付加価値のバイオマス利用を確立し、ホスト国の持続的な発展に寄与する。

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