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新メカニズム実現可能性調査(FS)結果データベース

調査名インドネシア・ジャンビ州における泥炭乾燥による好気性分解の抑制と稲作拡大に基づく籾殻発電に関する新メカニズム実現可能性調査
調査年度2011(平成23)年度
調査団体清水建設株式会社
調査協力機関【インドネシア側】:
公共事業省、ジャンビ州政府、東タンジュンジャブン県政府、ジャンビ大学、スリビジャヤ大学
【日本側】
地圏環境テクノロジー、サタケ、ポリテック・エイディディ、東大生産研究所、Deltares
調査対象国・地域インドネシア(ジャンビ州)
対象技術分野REDD+
報告書 参考PPT資料(PDF:5.3MB)
事業・活動の概要○プロジェクトサイト:スマトラ島ジャンビ州東タンジュンジャブン地方の灌漑用地、面積約10,000ha

○プロジェクト内容:
  • -水門等の設置、既存水門の管理改善により、泥炭層内の水位を回復することで、泥炭の好気的分解を抑制し、二酸化炭素排出の抑制を行う。
  • -水位上昇によりコメの収穫量が増大し、地元にとってメリットの大きい持続可能な開発に貢献する。
  • -籾殻を利用したバイオマス発電により未電化地帯に配電し、農民の生活レベル向上に貢献する。
リファレンスシナリオ及びバウンダリーの設定 事業が行われない場合には、これまで同様に泥炭地の保全は行われないため、リファレンスシナリオは現状維持BAU。
 水理的、行政的に他と区別できるバタンハリ川とベルバック川にはさまれたデルタ地帯をバウンダリーとする。
モニタリング手法・計画 対象泥炭地内にレファレンスレベル計測場所を設け、水位、泥炭沈下量等の計測を行い、レファレンス排出量を求める。これと、事業実施場所における水位回復量、泥炭沈下量から求めた排出量との差から排出削減量を求める。水理モデルにより計測箇所の補間を行い、平均水位を求める。
GHG排出量及び削減量@対象サイトにおける削減可能量
地下水を0.5m回復させた場合に、対象サイト10,000haにおける削減可能量は34.5万tCO2/年となる。

Aインドネシア国全体における削減可能量
ホスト国における感潮帯にある灌漑泥炭地は28万ha程度と見積もられ、
28万ha × 34.5tCO2/年 = 約970万tCO2/年の削減ポテンシャルがある
排出削減効果の測定・報告・検証(MRV)手法 上記CO2発生量の測定は、平均水位が一定と見なされる水理地形単位毎に行い、対象サイト全体(約10,000ha)での積算を行う必要があり、以下の手順で行う。1) 現地地形・気象・水位計測を代表点で行う、2) 対象サイトの地形・気象衛星データを取得、3) 以上のデータの比較・校正により各プロットスケールにおける諸条件をGISデータベース化、4) 水理モデルによりサイト全体における水位変動を数値計算し、各プロット毎の平均水位上昇量(GWT)を求める、5) GWTから各プロットの排出削減量を上式により算定し、その合計をサイト全体での削減量とする、6) 代表点での炭素量計測と沈下量計測により炭素現存量を評価し、各プロットでの算出排出削減量の確認を行う、7)以上のプロセスにより、信頼性のある排出削減量の報告とその検証を可能にする。
環境影響等 プロジェクト活動では水位管理の導入によって地下水位を現状よりも上昇させ、少しでも開発以前の状態に近づけようとするものである。したがって、元の自然の状態に近づけることになるため、生態系なども含めた環境に対する悪影響はほとんどない。
資金計画 概算で初期約9億円、運営約0.7億円/年を要する。この資金調達方法としては、クレジット売却による収益を前提とした民間資金に加え、日本政府による公的資金の直接投入、インドネシア政府への融資に基づくインドネシア政府による資金投入等が必要である。後者による負担分は、インドネシア政府によるNAMAでのGHG削減分としてカウントすることが可能であると考える。
日本技術の導入可能性 本事業において導入可能性のある日本製技術は、モニタリング技術と、もみ殻バイオマス発電の技術があげられる。
 水理モデルを含むモニタリングシステム技術および籾殻ガス化発電施設も日本に実績があり、アドバンテージがある。日本企業によるプロジェクト実施においては、特別な導入促進策は不要とも考えられるが、MRV手法開発において、日本製技術の優位性を活かせるような手法とすることで、導入促進につなげることができると考える。
「コベネフィット」効果
(ローカルな環境問題の改善の効果)
 水位管理により地下水位を地表面から0.5m以内に管理できれば、ほとんど火災は起こらないとの経験値に基づき、当該事業活動を火災の起こっているエリアに適用すれば、大気汚染防止の効果が発揮できる。
ホスト国における持続可能な開発への寄与 これまでは水位管理が行われていない既存農地において、水位管理を継続的に実施することにより、単位面積当たりの稲作収量を増大できる可能性が高く、食糧増産と農民の生活向上に資する効果が期待できる。
 さらに未電化地帯への籾殻発電による電力供給は農民の生活レベルを上げると共に、籾殻燃焼灰を地盤改良材として用いることで地力が上がり、生産性が上がることが期待できる。

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