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新メカニズム実現可能性調査(FS)結果データベース

調査名インドネシア・ゴロンタロ州におけるREDD+とバイオ燃料生産利用に関する新メカニズム実現可能性調査
調査年度2011(平成23)年度
調査団体兼松株式会社
調査協力機関大樹総研株式会社、インドネシア日本友好協会、株式会社三菱総合研究所、国際農林水産業研究センター、国際航業株式会社
調査対象国・地域インドネシア(ゴロンタロ州)
対象技術分野REDD+
報告書 参考PPT資料(PDF:1.3MB)
事業・活動の概要森林減少の要因とその解決策

(1) 移動農業⇒REDD+事業:キャパシティビルディング
  • 地方政府の林業局と農業局が連携して、農地単位当たりの収量向上や収益性の比較的高いアグロフォレストリーに関する農業技術を啓蒙
  • 農家コミュニティは移動農業をせず収益向上を目指す

(2) 灯油の配給不足⇒セーフガードとしてのバイオ燃料の配給
  • プロジェクト事業者が市場価格相応の妥当な価格でバイオ燃料種子を現地コミュニティから買い取る事で、バイオ燃料の生産量を増やし、精製後の粗油配給で灯油の不足量を満たす

貧困農家等の燃料購入に掛かる支出を抑制する
リファレンスシナリオ及びバウンダリーの設定 ゴロンタロの市街の人口増加と共に森林辺境部の人口も増加し森林減少・劣化の原因となっている。この圧力を軽減し森林を保全する為に、当該地域の森林区分図、村落境界、森林減少データを参考に、地方政府や地域住民とも良く協議の上で、プロジェクトエリア、リファレンスエリアを設定した。
 年率0.68%で減少している森林面積を維持し、また事業活動により森林の炭素蓄積量を以前のレベルに戻す事の2点からリファレンスシナリオを設定している。
モニタリング手法・計画 F/Sチームの国際航業(株)が、地方政府のスタッフ、現地GISコンサルタント、コミュニティと共同でグラウンドトルゥーシング調査を実施、リモセンデータ分析の信頼性を高める。プロット20mx20m(或いは30mx30m)、120プロット/日を2チーム(各5名)で対応する計画で、国際航業はS/Vを2名派遣する事で技術移転も実現する。また、現地コミュニティがモニタリングに参加し相応のインセンティブを得る事により事業の実現可能性を更に高める。
GHG排出量及び削減量【REDD+事業】
諸対策により約19,647〜61,429tCO2/年

【バイオ燃料プログラム】
灯油代替により約237tCO2/年
クレジット売却収益で負担できる範囲で事業活動を実施する。
排出削減効果の測定・報告・検証(MRV)手法信頼性を維持しつつ方法論は単純化
  • ベースラインを設定するための合理的なリファレンスエリアの設定(森林減少率のデフォルト値の適用)
  • 炭素蓄積量調査(グラウンドトゥルーシング)の単純化(標準的なサンプリング数の設定)

現地住民への参加インセンティブの提供
  • 現地住民によるデータ収集の実施(キャパシティビルディングに掛かる費用の削減と、環境意識の向上)

森林保全活動に対するインセンティブ(現地コミュニティの活動や努力をモニタリングし、相応の報酬を与える事により、事業の実現可能性を高める)
環境影響等 植生や生態系機能・サービスの維持や回復が期待できる。具体的には水源涵養機能や土砂流防止機能、希少種の植生回復・生息地保護など。特にプロジェクトサイトであるスラウェシ島は動植物の固有種が多く、国立公園でも生物多様性保全に注力をしている。
 一方で地域住民は生物多様性の重要性を正確に認識しておらず、生態系が損失・崩壊するリスクは高い。このリスクを回避するための対策としては森林状態と合わせて生態系に関するモニタリングを実施することや既存の生物多様性保全活動との連携等が考えられる。
資金計画クレジット単価が仮にUS$12〜21/tCO2と置いた場合、REDD+事業のクレジット収入は年間US$737〜1,290千となる。この時、事業活動の費用をカバーする範囲で事業を廻していく計画。
日本技術の導入可能性 衛星リモートセンシングを利用した森林モニタリングは非常に重要であることから、今後日本で打ち上げが予定されているALOS-2レーダセンサ等の導入促進を検討し、モニタリングデータの信頼性を更に高める計画。
「コベネフィット」効果
(ローカルな環境問題の改善の効果)
 REDD+事業は生物多様性条約において生物多様性保全と気候変動緩和のコベネフィットの仕組みとしてとらえられている。具体的には生物種数、個体群の大きさや分布などをモニタリングすることによってネガティブインパクトを評価することが有用と考えられる。
ホスト国における持続可能な開発への寄与 インドネシア中央政府では“UNDANG-UNDANG REPUBLIK INDONESIA NOMOR 41 TAHUN 1999”を発行し持続可能な森林管理を促進中、さらに「2011年100万本植樹計画(Sukseskan Penanaman 1 Milyar Pohon tahun 2011)」プログラムも実施中、ゴロンタロ州政府や地域コミュニティも植林や植生回復の事業を推進している。本REDD+事業により、森林保全・植生回復とともに、地域住民の能力強化(キャパシティビルディング、エンパワーメント)を実現することが可能であり、現地政府の方針に合致するものであり、持続可能な開発への貢献にも十分に資すると考えられる。

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