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新メカニズム実現可能性調査(FS)結果データベース

調査名インド・LED照明普及を通じた業務用ビル省エネ推進に関する新メカニズム実現可能性調査
調査年度2011(平成23)年度
調査団体株式会社日本総合研究所
調査協力機関パナソニック株式会社、ANCHOR Electricals Pvt. Ltd、Evalueserve Pvt. Ltd、株式会社三井住友銀行
調査対象国・地域インド
対象技術分野省エネルギー
報告書 参考PPT資料(PDF:536KB)
事業・活動の概要 インド国で二国間オフセット・クレジット制度(BOCM)を活用しつつLED照明機器を導入し、電力使用量削減及びGHG排出削減を達成するため、LED照明機器の実証実験を通じて削減効果の測定を実施し、BOCMとしての適格性を検証するものである。
リファレンスシナリオ及びバウンダリーの設定 インド照明市場におけるLED照明の普及率の低さ(数量ベースで0.1%)を踏まえ、リファレンスシナリオ=BaUシナリオとする。但し、今後、LEDの価格低下を主要因とした普及率拡大が見込まれることを踏まえ、LEDの販売シェアが数量ベースで50%を超えた時点で、本プロジェクトの有効期限は切れる(新規登録は行わない)ものとする。また、同国では、照明器具の普及状況を地域別に把握しうる信頼性の高いデータが存在しないため、当該事業・活動のバウンダリーとしては、インド国全体とする。
モニタリング手法・計画 消費電力量は、(1)消費電力量を直接計測する方法、(2)照明機器の出力(ワット数)と稼働時間の積より導出する方法の何れかを採用する。このため、(1)の場合は、消費電力量をモニタリングする必要がある。
 (2)の場合は、プロジェクト実施前後の照明機器の出力をモニタリングする必要がある。
 また、稼働時間に関しては、@各商業用ビルの用途(例:オフィス、病院、ホテル等)に応じて予め設定された「みなし点灯時間」、もしくは、A光センサー、熱センサー等を用いた自動計測の何れかを採用する。このため、Aの場合においては、日々の点灯時間をモニタリングする必要がある。
GHG排出量及び削減量 実証実験サイトにおける年間排出削減量は2.71tCO2/年。2015年におけるホスト国全体での1年間の削減ポテンシャルは約8.6万tCO2/年。
排出削減効果の測定・報告・検証(MRV)手法 既存のCDM方法論AMS-II.JをベースとしてMRV手法(案)を作成した。下記に概要を示す。

【適用条件(抜粋)】
  • インド国内の商業用ビルにおいて、LED照明機器にてLED照明機器以外の照明機器を代替する活動であること
  • 交換するLED照明機器の明るさは交換される照明機器の総ルーメン数と同等かそれ以上であること。
  • 使用するLED照明機器については、インド国エネルギー効率局(Bureau of Energy Efficiency)より公表予定のLED省エネ基準において、一定以上の効率性を備えたLED機器とする

【排出削減量】
  • 【インド国における炭素排出係数×(プロジェクト実施前の消費電力量− プロジェクト実施後の消費電力量)】の計算結果に対して年間系統ロスの影響を踏まえて導出する。
  • 消費電力量は、照明機器の出力と稼働時間の積より導出
  • 稼働時間は、@みなし点灯時間、Aセンサーによる自動計測の何れかにより求める

【クレジット期間】
 クレジット期間の開始日はLED照明機器を導入した日とする。クレジット期間の終了日は、プロジェクトにおいて導入したLED照明機器の50%以上が寿命を迎えた日とする。
環境影響等 LED生産段階において一部有害物質を使用する工程が存在するが、LEDの生産は一般的に先進国を出自とする大手電機メーカーにより担われている点を踏まえると、環境に対する悪影響をもたらすとは考えづらい。好影響については、先進国では照明機器の変遷が電球⇒蛍光灯⇒LEDという順序で進んだのに対し、インドという新興国においてLEDの普及を加速させることで、蛍光灯に使用される水銀、鉛等による土壌汚染等が回避できる可能性がある。
資金計画 LED照明を販売・設置・保守・メンテナンスを行う代理店は、本スキームの中で非常に重要な役割を果たすため、役務履行能力を果たすことは勿論実績及び信頼のある代理店を起用することがポイントとなる。またルピー建て以外の米ドルなどのハードカレンシーでファイナンスする場合、賃貸収入のルピーと通貨の相違が生じる為、既述インドにおける外国銀行の参入障壁にある通り、為替/金利の変動リスクを手当てするスワップ契約が不可欠となる。
日本技術の導入可能性 本事業のカウンターパートとなるパナソニック株式会社製のLED照明機器を用いたインド国全体のGHG排出量削減ポテンシャルは、2020年には74.5万tCO2/年になると見込まれる。LED照明機器普及に向けて、同様のサービスをイニシャルコスト削減の目的で実施することで、導入・普及にはずみをつけることができる可能性がある。
「コベネフィット」効果
(ローカルな環境問題の改善の効果)
 LED照明の利用による使用電力量の削減に伴う発電由来のSOX・NOXの削減効果を定量的に試算した。結果、SO2排出量の削減効果(2015年):713t、NOX排出量の削減効果(2015年):771tとなった。
ホスト国における持続可能な開発への寄与 2010年現在、インド全土で92,848GWhの電力が不足している。2021年には、電力不足は1,914,508GWhまで拡大。
 現在のインドでは、GDP(国内総生産)あたりの一次エネルギー消費量が日本の約5倍という水準にある。インドは既に日本を抜いて世界で4番目のGHG排出国でもあり、このエネルギー消費効率の悪さは、今後の成長を阻害する可能性がある。
 本事業を通じたエネルギー消費効率の向上は、GHG排出量の大幅な増加の抑制と経済成長との両立、つまりは持続可能な開発に寄与するものと考える。

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