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新メカニズム実現可能性調査(FS)結果データベース

調査名中国・大連市における節水型衛生機器普及による水使用量削減に伴う省エネに関する新メカニズム実現可能性調査
調査年度2011(平成23)年度
調査団体三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社
調査協力機関TOTO株式会社 (TOTO)、財団法人北九州上下水道協会、北九州市、及び財団法人北九州国際技術協力協会 (KITA)、中国科学院広州エネルギー研究所 (GIEC)
調査対象国・地域中国(遼寧省大連市)
対象技術分野省エネルギー
報告書 参考PPT資料(PDF:455KB)
事業・活動の概要 水資源の逼迫に伴い世界的に節水規制が強化される中、中国政府は強い問題意識を持って水問題解決に取組んでおり、便器の水使用については2010年に新たな推奨値を定め、節水機器普及を目指している。節水機器導入による水使用量の減少は、水道システム維持に必要な電力量の削減に直結し、温室効果ガス(GHG)排出削減に貢献する。
 本調査では、中国大連市をケーススタディの対象とし、大連市の一般的家庭に、TOTOが新たに開発した大3.8リットル/小3リットル洗浄の超節水型便器を導入した場合の節水効果及びGHG削減効果を検証する。
リファレンスシナリオ及びバウンダリーの設定 中国大連市での本調査のリファレンスシナリオは2010年に新たに定められた中国政府による便器の洗浄水量の推奨値、大洗浄5リットル/小洗浄3.5リットルの洗浄水量とする。
 現地実態調査の結果、大連市の便器の平均洗浄水量は大洗浄6リットル以上、小洗浄3リットル以上であることがわかったが、既に政府が洗浄水量削減のために様々な対策を講じており、政府の推奨値までは節水が進むと考えられる。このため、本事業のリファレンスシナリオは、現状の継続ではなく、政府による指標に基づくのが妥当と考える。
モニタリング手法・計画 承認済み小規模CDM方法論・ツール、提案中小規模CDM方法論、及び承認済み国内クレジット方法論を検証した結果、超節水便器導入による節水効果に伴うGHG排出削減量の定量化に必要な項目は1回あたりの洗浄水量、年間洗浄回数、水由来の排出係数、及び超節水便器の設置台数であるが、このうちモニタリングが必要な項目は設置台数のみである。設置台数については、販売店の情報に加えて、実際に使用されているかをランダムサンプルで確認する。
GHG排出量及び削減量超節水便器1台当たり、7.71kg-CO2/年の削減が見込まれる。
大連市全体では、約1.5万t-CO2/年の削減ポテンシャルを有している。
排出削減効果の測定・報告・検証(MRV)手法 二国間オフセット・クレジット制度(BOCM)における排出削減量は、測定(Measurement)、報告(Reporting)と検証(Verification)というプロセスを経て、適切に確定されることが重要である。

測定(M)
上記、モニタリング手法を参照。

報告(R)
事業計画書による事前の報告、モニタリング結果と排出量算定結果を示す事後の報告の2回行われるのが適切と考える。

検証(V)
事前検証:事業計画書の最低限事前に確認すべき項目に関する妥当性の確認を行う。事前検証に過剰な負担をかけることを避け、審査を簡素化する。

事後検証:事後報告書の内容を検証する。また、妥当性確認、検証のガイドラインやルールなどは、国レベルで厳格なものを定めるのではなく基本事項だけ合意し、むしろ、JI(共同実施)もしくは、ISO認証手続きのように、第三者機関にある程度裁量を持たせ迅速な審査を目指すべきである。
環境影響等 遼寧省(大連市)を含む東北部地域と大都市の水不足は深刻といえる。超節水型便器の導入は、節水によるGHG排出削減に貢献するだけでなく、水インフラへの負荷を軽減するとともに、水不足の解消(量的側面)にも繋がる。
資金計画 節水機器の普及には、節水による省GHG効果を踏まえた初期価格差の低減が必要であるが、水使用削減による便益を加味した場合でも、対象便器の販売価格は地場メーカーの便器より1,640元割高となる。
 2013年から2020年まで、毎年3万台を当該事業で導入した場合、累計で24万台の超節水便器が導入される。24万台の普及のため、仮に最初の6万台(2年分)に限定して、1台当たり340元、合計2.5億円の補助をする。
 残り1,300元の価格差については、本製品をカーボンオフセット対象商品として“見える化”することにより、節水及びGHG削減の啓蒙活動と共に商品に対する認知度向上の費用とみなし、一部価格に反映させることを検討する。
日本技術の導入可能性 便器の洗浄水は、汚物を便器から排出し、便器に接続された排水配管内を適正に搬送するために使われる。便器は、この排出・搬送性能を担保するように設計されるが、水が流れる際の抵抗を軽減させる設計等で洗浄水量の削減を図っている。本邦の最超節水便器は、少量の水量でありながら、汚物を便器から排出する排出・搬送性能に長けている。
「コベネフィット」効果
(ローカルな環境問題の改善の効果)
 節水による水資源利用の効率化及び水処理に係るエネルギーの削減効果が見込まれ、コベネフィット定量評価項目の「自然・資源保全」と「水供給・衛生」におけるコベネフィットが期待される。本調査では「自然・資源保全」と「水供給・衛生」の評価指標として参考となる項目について検討する。
ホスト国における持続可能な開発への寄与 経済発展と共に、大連市を含む中国東北部地域の水需要は今後も増加するものと考えられるが、同地域の水不足は深刻である。超節水便器の普及により、浄水使用量が減ることで、有限である水資源の効率的活用が可能となる。また大連市の下水処理施設の処理水量は、既に設計値に達しており、余力に乏しい状況である。超節水便器の普及により、便器からの下水量が削減されることで、下水道インフラへの負担を軽減できる。

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