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新メカニズム実現可能性調査(FS)結果データベース

調査名インドネシア・ジャカルタ並びにベトナム・ハノイ及びホーチミンにおける大量高速輸送機関(MRT)導入に関する新メカニズム実現可能性調査
調査年度2011(平成23)年度
調査団体株式会社三菱総合研究所
調査協力機関丸紅(株)、PT. Indokoei International(インドネシア)、Transport Development and Strategy Institute(TDSI、ベトナム)、JICA
調査対象国・地域インドネシア(ジャカルタ)、ベトナム(ハノイ及びホーチミン)
対象技術分野交通
報告書 参考PPT資料(PDF:757KB)
事業・活動の概要 都市交通をバイクや自動車、バス等の道路交通機関に依存しているジャカルタ、ハノイ、ホーチミンの3都市において、大量高速輸送システム(MRT:Mass Rapid Transit system)4路線を導入するものである。
当該事業によるモーダルシフトにより、従前の道路交通機関におけるGHG排出が削減される。本調査では、この排出削減量試算やMRV手法構築等の検討を行う。
リファレンスシナリオ及びバウンダリーの設定 リファレンスシナリオはBAUとする。この設定の考え方としては、MRT導入は巨額資金を要し、概して収益性の低い事業であること、MRTは高度な技術でありホスト国独自での実施は困難であること等を根拠としている。
バウンダリ―は、@MRT路線、AMRT路線+端末交通、BMRT路線+端末交通+周辺道路交通、の3通りの考え方ができる。本調査における排出削減量試算では、データの得られた@を対象とした。
モニタリング手法・計画 正確性・信頼性を担保しつつ、ホスト国における実現可能性の高い手法を構築するよう留意し、排出削減量算定に用いる各パラメータのモニタリング方法を検討した。
 削減量算定に際してキーとなるのは、リファレンスシナリオの交通量(PKM)と交通手段別シェアである。交通量については、1)MRT駅間OD表、2)乗客アンケート調査、3)既存調査より推計、の3通りの方法を想定した。交通手段別シェア(モーダルシェア)については、1)既存PT調査の活用、2)乗客アンケート調査、3)交通量調査、の3通りを想定した。どの方法を採用し得るかは、対象路線で採用するチケットシステムや、既存調査の有無等に依存し、各オプションの精度評価については引き続き検討の必要がある。
GHG排出量及び削減量
単位:tCO2/年
リファレンス
プロジェクト
削減量
ハノイ1号線
114,138
30,473
113,664
ハノイ2号線
135,016
30,147
104,869
ホーチミン1号線
135,925
21,440
114,485
ジャカルタ南北線
175,535
59,967
115,569
排出削減効果の測定・報告・検証(MRV)手法 MRV手法の基本的な考え方として、ホスト国側の負担が少なく、かつ、必要レベルの信頼性を担保できるという双方を充足することが望ましい。
 測定(M)に関しては、リファレンスシナリオにおける交通量(PKM)の推計方法の精度が削減量全体に大きな影響を及ぼすため、MRT駅間OD表、乗客アンケート調査、既存PT調査のいずれを活用する方法についても、詳細設計時に留意が必要である。
 報告(R)は定期的に両国政府に対して実施されることが想定され、報告フォーマットの準備等が今後の課題である。また検証(V)は、事前には方法論に照らした適格性やモニタリング手法の妥当性、事後には方法論に則ったモニタリング・算定の実施を確認する。現地機関が検証を担うことを想定すると、キャパシティ・ビルディングが今後の課題である。
環境影響等 対象両国において環境影響評価は法制化されており、対象4路線に関する環境影響評価(EIA)は既に実施済みであり、各国省庁又は地方政府より承認を受けている。本事業実施により想定される環境好影響は、道路交通機関の削減に伴う大気汚染物質(NOx、CO、HC、PM)の削減である。一方で、建設に伴う煤煙・騒音やMRT運行に伴う振動等の影響が出る可能性はあるが、後述するコベネフィットや持続可能な開発への寄与等も考慮すれば効果的な事業であると考えられる。
資金計画 どの路線も1,400億円〜2,500億円程度の投資を要し、うち8割程度を円借款にて調達予定である。
日本技術の導入可能性 MRT導入に当たっては、@土木、A鉄道車両、BE&M(信号、通信、電化等)等に分けての入札実施が一般的であるが、AやBのうち信号システムや券売機システムについては、日本技術の性能や安全性は世界最高水準であり優位性がある。また、円借款については、融資対象総額の30%以上について日本技術等を採用することが条件とされている点も優位となる要素である。
「コベネフィット」効果
(ローカルな環境問題の改善の効果)
 コベネフィット定量評価マニュアルによれば、本事業についてはNOx排出量の評価が推奨されている。輸送手段別に、走行距離×距離当たりNOx排出係数で算出した対象4路線のNOx排出削減量試算値は、約503〜667tNO2/年となった。
ホスト国における持続可能な開発への寄与 対象3都市では公共交通機関が未発達であり、自動車交通への依存度が高く、また都市人口も急増しており、現状の交通体系のままでは持続可能な開発を進めることは困難である。このため都市部でのMRT整備による効率的輸送体系構築は不可欠であり、下記のような便益をもたらすと想定される。
  • 交通混雑による時間浪費に伴う経済的損失の削減
  • 交通事故削減
  • 渋滞緩和による走行経費削減
  • 増加する交通需要への対応
  • 大気汚染削減(既述)

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