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新メカニズム実現可能性調査(FS)結果データベース

調査名ラオス・ヴィエンチャン都市交通整備に関する新メカニズム実現可能性調査
調査年度2011(平成23)年度
調査団体株式会社片平エンジニアリング・インターナショナル
調査協力機関ラオス公共事業運輸省(MPWT)、天然資源環境省(MONRE)、Lao Transport Engineering Consultant、MEK Consultants Co.,Ltd. 三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社
調査対象国・地域ラオス(ヴィエンチャン特別市)
対象技術分野交通
報告書 参考PPT資料(PDF:1.2MB)
事業・活動の概要 ラオス国では、近年の経済成長に伴い、首都ヴィエンチャンにおける交通量が急速に増加しており、それに伴う交通渋滞、交通事故増加、及び大気汚染が危惧されている。ラオス政府は、将来の交通渋滞に起因する問題に対処するため、EST(環境的に持続可能な交通)戦略の策定、及びその実現を支えるためのヴィエンチャン総合都市交通マスタープランを策定した。
 マスタープランは、JICAの支援により作成され、1)道路網整備計画、2)公共交通整備計画、3)交通管理計画の3つの基本計画から成り、各基本計画のもと、具体的な事業が提案されている。マスタープランを推進することにより、都市交通の効率化が図られ、GHGの削減が期待される。
リファレンスシナリオ及びバウンダリーの設定 リファレンスシナリオは、過去の交通量の変化のトレンドを反映するとともに、マスタープランの計画のうち、一部事業が進められている「道路網整備計画」を含むものとした。バウンダリーは、マスタープランに準じ、ヴィエンチャン特別市の中心部の2区全域および4区の一部を対象とした。
モニタリング手法・計画 モニタリング項目は、主に事前に予測したリファレンス排出量の検証・補正のためのモニタリング、及びプロジェクト排出量のモニタリングにより構成される。交通活動は社会経済指標等の基礎資料調査、交通量調査、及び自動車排出係数のレビューを定期的に実施することが望ましい。これらの調査の一部には、ホスト国が保有していない技術的ノウハウも含まれる。先進国の技術・資金協力のもと、モニタリング方法、そのQA・QCも含む組織的なモニタリング体制整備の支援、及びキャパシティ・ビルディングをBOCMの支援の一環として実施することが必要である。
GHG排出量及び削減量 2025年におけるGHG排出量
リファレンスシナリオ : 約59万tCO2
プロジェクトシナリオ : 約38万tCO2
GHG削減量 : 約21万tCO2

プロジェクト期間(2013年〜2025年)におけるGHG総削減量: 約138万tCO2
排出削減効果の測定・報告・検証(MRV)手法
  • 測定(M)
リファレンスシナリオ、及びプロジェクトシナリオの排出量を、交通活動(総自動車走行距離:VKT)、および排出係数をもとに定量化する。
リファレンスシナリオ、及びプロジェクトシナリオの交通量は、交通需要予測により推計する。プロジェクト開始後に交通量、走行速度等をモニタリングすることにより、リファレンスシナリオの交通量予測の補正、プロジェクトシナリオの交通量算定を行う。自動車排出係数もモニタリングされることが望ましい。交通需要予測、およびモニタリング実施にあたっては先進国からの技術協力等が必要である。
  • 報告(R)
プロジェクトの概要、リファレンスシナリオの決定方法とその排出量、排出削減量の定量化の方法、モニタリング方法と体制等を示した事業計画の事前の報告、及びモニタリング結果の事後の報告というプロセスが適切と考える。
  • 検証(V)
検証については、事業実施前後の2段階の第三者機関による検証が必要である。事業実施前の審査は、妥当性の確認にとどめた簡素化されたプロセスとし、事業実施後の検証はモニタリング結果の検証とし、必要に応じて専門家の客観的評価が行われることが望ましい。
環境影響等 本マスタープラン策定時に、計画事業の初期環境調査(IEE)が実施されており、影響評価と緩和策の検討が行われている。道路の拡幅や、新規建設については、自然、社会環境への影響を考慮して、EIAの手続きを経て実施される予定である。
資金計画 マスタープランでは、プロジェクト初期段階でのドナー国・機関からの援助を踏まえた資金計画が立案されている。バス事業等いくつかの事業については、援助によりすでに開始されている。
日本技術の導入可能性 マスタープランを実現する要素技術は、一般的な既往技術であるが、性能、品質といった点での日本技術の潜在的ニーズは強い。また、先端技術の導入によって、マスタープランの効果をさらに促進することが期待される。ラオス国の市場規模は小さいため、周辺他国への展開を踏まえた官民一体の取り組みが必要である。
「コベネフィット」効果
(ローカルな環境問題の改善の効果)
 車両による交通活動が効率化され、排ガス削減による大気質改善が期待される。「コベネフィット定量評価マニュアル」に従い、自動車からの排気ガスを対象としたコベネフィットの評価指標として、窒素酸化物(NOx)の定量評価を行った。
その結果、2025年において、年間880トンのNOx排出が削減されると予測される。
ホスト国における持続可能な開発への寄与 ラオス国では、EST政策に基づき、交通に起因する環境問題の改善を進めている。本マスタープランは、ラオス国の上位実施計画であり、同国のEST戦略を実現するための計画のひとつである。本マスタープランは都市交通の総合計画であり、同国の経済便益の向上、公害防止、交通事故防止での期待が大きい。

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