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新メカニズム実現可能性調査(FS)結果データベース

調査名スリランカ・ヒマ産業群開発を通じた低炭素型産業構築に関する新メカニズム実現可能性調査
調査年度2011(平成23)年度
調査団体株式会社PEARカーボンオフセット・イニシアティブ
調査協力機関University of Wayamba
NPO Agro Biodiversity Communion of Sri Lanka
出光興産株式会社 石炭・環境研究所
調査対象国・地域スリランカ
対象技術分野バイオマス利用
報告書 参考PPT資料(PDF:422KB)
事業・活動の概要 本調査では、東部州北部と北部州の13,000haの農地でヒマを栽培して固形バイオマス燃料を37,000t/年製造する。

 ケース-1では、Puttalam石炭火力発電所またはトリンコマリー周辺で建設中のSampur石炭火力発電所で固形バイオマス燃料混焼による石炭の代替を行い(石炭代替ケース)、ケース-2では、ヒマ搾油工場隣接型新規バイオマス専焼発電所の建設を行ってグリッドに電力を供給する(グリッド代替ケース)。
リファレンスシナリオ及びバウンダリーの設定 ケース-1の石炭火力発電所における燃料代替のケースでは、リファレンスケースはBaUすなわち「現状維持」(全量石炭による発電)である。ケース-2のリファレンスケースは同国のグリッド電力代替である。
 バウンダリーを「プロジェクトプラントによる発電のうちバイオマス燃料に代替される部分のみ」とする。石炭火力発電所での混焼の場合は発電全体のうちバイオマス燃料燃焼部分のみ、バイオマス発電の場合は当該発電所の発電施設全体となる。
モニタリング手法・計画 バウンダリーを限定することで、プロジェクトでの化石燃料使用をモニタリングを行わず、プロジェクト排出量の算定に係るモニタリング等を最低限に抑える。
 バイオ燃料消費量(t/年)については、両ケースともモニタリングが必要で、重量計による投入量の計測とする。
 バイオ燃料発熱量(TJ/t)は、ケース1のみモニタリングが必要。
代替される化石燃料のCO2排出係数(tCO2/TJ)は、ケース1のみモニタリングが必要。
 代替されるグリッド電力のCO2排出係数(tCO2/MWh)は、ケース2のみモニタリングが必要。
 バイオ燃料に代替されるグリッド電力の消費量(MWh/年)は、ケース2の場合、当該発電所の総発電量計測値から所内需要分計測値をマイナスした正味のグリッド給電量。
 その他、ケース1では、バイオ燃料の輸送に使用される車種(積載量)、車両種ごとの年間往復回数(回/年)、車両種ごとの年間往復輸送距離 (km)、輸送車両に使用される燃料の燃費(km/liter)、輸送車両に使用される燃料の発熱量(TJ/liter)、輸送燃料の排出係数(tCO2/TJ)のモニタリングが必要である
GHG排出量及び削減量ケース1(石炭代替としての固形バイオマス燃料利用)
 リファレンス排出量:ペレットに代替される石炭からのCO2排出量
 リーケージ排出量:固形バイオマス燃料製造に伴うグリッド電力使用と輸送に伴うCO2排出量
    ERy = REy – LEy = 61,585 −(2,347+1,684) = 57,374 tCO2/年

ケース2(バイオマス発電所の導入によるGHG排出削減効果)
 リファレンス排出量:10MWのバイオマス発電所に代替される石炭火力発電所からのCO2排出量
    ERy = REy – LEy=41,083 – 0 = 41,083 tCO2/年
排出削減効果の測定・報告・検証(MRV)手法計測(M):各パラメータの計測等を行う。これらの測定データ等の把握によりモニタリングを実施し、排出削減量を算定する。モニタリングすべきパラメータについては、当該分野のCDM方法論よりも簡素化している。

報告(R):CDMにおけるPDDやモニタリングレポートのように、事前および事後の報告といったプロセスが望ましいと考える。CDMのPDDと似たような簡易PDDにモニタリングについても記載する。具体的には、各パラメータの推定値やそれらを用いた排出削減量の推定値等をレポートに盛り込む。

検証(V):PDDに相当するレポートやモニタリングレポートの検証が必要であるが、厳格さを追求するあまり多大なコストや時間を要するCDMの課題を踏まえたものとすることが望ましい。
環境影響等 当該事業は廃棄物となるヒマ搾油カスをバイオマス燃料として有効活用するものであり、これらバイオマス燃料は環境対策が十分に施された石炭火力発電所、あるいは当該事業で建設する十分な環境対策を施すバイオマス燃料専焼設備で燃焼させることから、従前の化石燃料の燃焼に比べて煤塵、窒素酸化物、硫黄酸化物などの大気汚染物質が増加することはなく、むしろそれらの排出量の減少が期待され、大気汚染状況の改善に貢献できる。
資金計画 ヒマ栽培のマイクロファイナンス、ヒマの搾油・精製工場建設費、委託コーディネーター会社設立費は、BOCMも念頭に置いた日本国政府の途上国気候変動対策支援、例えばJICAの円借款、JICA海外投融資の活用を図る。
日本技術の導入可能性
  • 石炭火力発電所での、石炭とバイオマスの混焼技術。
  • セバシン酸の製造技術
「コベネフィット」効果
(ローカルな環境問題の改善の効果)
ケース-1(石炭代替ケース)
・硫黄酸化物  排出削減量見込み:大  評価点:5
・窒素酸化物  排出削減量見込み:大  評価点:3
・煤塵       排出削減量見込み:大  評価点:3

ケース-2(グリッド代替ケース)
・硫黄酸化物  排出削減量見込み:大  評価点:5
・窒素酸化物  排出削減量見込み:大  評価点:3
・煤塵       排出削減量見込み:大  評価点:3
ホスト国における持続可能な開発への寄与
  • BOP500の層に属する国内避難民である人たちに雇用機会を増やして農家所得を増加させ、再定住化を促す。
  • レンガ作りの家を、医療を、子供たちに教育を、そして電気の灯りを届ける。
  • バイオマス固形燃料の発電への利用拡大により、石炭輸入減に寄与し、化石燃料を産しないスリランカ国のエネルギーセキュリティー対策、経常収支改善、石炭燃焼に伴う大気汚染の緩和に貢献する。
  • 電化率の向上に貢献する。

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