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新メカニズム実現可能性調査(FS)結果データベース

調査名インドネシア・農産物加工工程からの廃棄物・廃水のエネルギー活用に関する新メカニズム実現可能性調査
調査年度2011(平成23)年度
調査団体中外テクノス株式会社
調査協力機関【インドネシア側】
PTPN-7(第7農園公社)、ICAERD(インドネシア農業工学研究開発センター)

【日本側】
(株)双日総合研究所、(株)ノルド社会環境研究所、(株)サタケ、Biotec International Asia Sdn Bhd、(株)徳本適正技術研究所
調査対象国・地域インドネシア
対象技術分野廃棄物管理
報告書 参考PPT資料(PDF:1.7MB)
事業・活動の概要 農産物加工工程からの廃棄物と廃水をエネルギーとして活用して、GHG排出削減を行う事業の実現可能性を検討した。
 廃水からはメタンガスを回収してエネルギーとして活用することを検討した。
 固形廃棄物としてEFB、葉鞘を固形燃料として活用することを検討した。
 本調査においては、カウンターパートであるPTPN-7が管理するパームオイル工場、ゴム工場、サトウ工場を対象としてGHG排出削減ポテンシャルの算定と事業性の評価を行った。
 調査対象工場の立地場所は、ランプン州、ブングル州、南スマトラ州である。
 広域的に複数の工場を対象とする事業であるため、簡易で使いやすいMRVの方法を検討した。
リファレンスシナリオ及びバウンダリーの設定 リファレンスシナリオは、BaUと同等とした。
 バウンダリーは、工場、プランテーション、エネルギーの供給先とした。
モニタリング方法・計画 調査結果から、以下の2つの方法を提案した。

A案
CDM方法論の考え方に基づき、CDM方法論と同じ計算式を用いるが、モニタリングの方法を簡易化した。

B案
A案よりもさらに簡易化を進めたもので、回収したメタンガスや生産したチップ、ペレットの量を把握し、それらからGHG排出削減量を求める。
GHG排出量及び削減量 3つのモデルケースと、ホスト国全体でのGHG排出削減ポテンシャルを算定した。

@PTPN-7が保有する工場をモデルとした算定結果
    Case-1:各工場がそれぞれ個別に削減活動を行うケース。この場合、ゴム工場の廃水は、COD濃度がメタン発酵に適した濃度よりも低いためエネルギー活用できない。固形廃棄物については対象外とした。〔算定結果:127,600 tCO2/年〕
    Case-2:廃水からのメタン回収を複合的に行うケースである。パームオイル工場に近い位置に立地するゴム工場の廃水は、パームオイル工場の廃水と併せてエネルギー活用を行う。これにより、単独では活用できないゴム工場廃水のエネルギー活用を行う。固形廃棄物は対象外とした。〔算定結果:131,400 tCO2/年〕
    Case-3:廃水の活用はCase-2と同様とし、現状、農地還元されているEFB(Empty Fruit Bunch)と、収集・活用されていない葉鞘をエネルギーとして活用した場合のGHG排出削減ポテンシャルを算定した。〔算定結果:167,300 tCO2/年〕

Aホスト国全体のGHG排出削減ポテンシャル

 廃水は各工場での単独処理を行うものとした。固形廃棄物は、PTPNが保有する工場では葉鞘のみを対象とし、それ以外の民間工場では、EFBの農地還元が進んでいないと仮定して、EFBも対象とした。
 算定結果:廃水の活用      14,992,000 tCO2/y
       :固形廃棄物の活用  4,145,000 tCO2/y
排出削減効果の測定・報告・検証(MRV)手法 インドネシアでは、持続可能なパーム産業のための制度であるISPO (Indonesian Sustainable Palm Oil)の普及を図っている。ISPO制度は、インドネシアが世界のパームオイル市場で競争力を持ち、持続可能な産業として発展していくことを目的とした制度であるが、GHG排出削減の推進も目的の一つに位置付けられている。
この制度に、以下の2項目を加えることで、事業に必要なMRVを構築できると考える。
    @現状では法的な測定の義務はないが、メタン生成量の評価に不可欠なラグーン流入水のCODをモニタリングする。流出水のCODはすでにモニタリングされているため、流入水のみ追加する。

    AISPOは、ISO9001とISO14001に準拠している。これに、GHGの報告や検証に関する規定であるISO14064、ISO14065にも準拠する旨を盛り込む。

 ISPOは、インドネシアのパームオイル工場にその取得が義務付けられるものである。この制度に上記の項目を盛り込めば、認証取得と併せて、GHG排出量のモニタリングから検証までが、組織的に行われると考えられる。インドネシアの重要な産業であるパームオイル工場の取組みが農園公社を通じてゴムやサトウ工場に展開されれば、本事業におけるMRVの広範囲な実行につながると考える。
環境影響等 ラグーンからの臭気と不快害虫の発生防止が期待できる。
資金計画 民間企業の出資と銀行からの融資を想定する。
日本技術の導入可能性@廃水からのエネルギー生産
 本事業で導入を予定しているカバードラグーン技術においては、日本技術の競争力は必ずしも高くない。しかし、バイオガスの脱硫、精製、燃焼、発電のための装置や、水質のモニタリング機器において、優位性を確保できると考えられる。

A固形廃棄物からのエネルギー生産
 本事業では、固形燃料を調理用熱源や石炭火力発電所の混焼燃料として供給することを検討した。この事業では同一ラインで、複数の供給先や利用機器に対応した品質の製品を作り分けることや、使用目的別にペレットの仕様(水分、形状等)を変えて、製品を作り分ける等、ソフト面でのきめ細かい対応において、日本メーカーの優位性を打ち出していけると考えられる。
「コベネフィット」効果
(ローカルな環境問題の改善の効果)
 ラグーンからの臭気の発生防止が期待できる。
ホスト国における持続可能な開発への寄与 再生可能エネルギーの導入促進に寄与する。
 工場で使うエネルギーや、工場周辺の従業員が家庭で使用するエネルギーの工場での自給に寄与する。
 パームオイル産業の持続的発展に寄与する。

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