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二国間オフセット・クレジット制度等新メカニズム実現可能性調査(FS)結果データベース

調査名調査区分二国間オフセット・クレジット制度のMRVモデル実証調査(DS)
調査名製糖工場におけるバガス利用コジェネレーション
調査年度2012(平成24)年度
調査団体みずほ情報総研株式会社
調査協力機関Dan Chang Bio-Energy Co., Ltd(DCB), エネルギー総合工学研究所(IAE), みずほコーポレート銀行(MHCB)
調査対象国・地域タイ(スパンブリ県)
対象技術分野バイオマス利用
報告書

※MRV方法論(案)及び算定ツール(案)は、調査の結果として開発されたものであり、二国間オフセット・クレジット制度の下で適用することについて正式な承認が得られたものでも、将来承認が得られることを保証するものでもありません。

<調査成果としてのMRV方法論(案)>
参考PPT資料(PDF:460KB)
事業・活動の概要 タイ国Suphanburi県Dan Changにおいて、Dan Chang Bio-Energy Company Limited社(以下、DCB社)をカウンターパートとし、以下の事業を実施することでCO2排出削減を図る。本調査業務で対象とする事業は、DCB社によるバガスコジェネプロジェクトである。Mitr Phol Sugar Corporation社の製糖工場から発生するバイオマス残渣(バガス)を燃料として活用し、グリッドの電力代替等によりGHG排出削減を実現する(以下、Dan Chang Block 2プロジェクト)。本調査で対象とするDan Chang Block 2プロジェクトでは、32 MWのコジェネ設備を導入しており、主要な排出削減効果である電力代替について、正味発電電力量(グリッドへの売電量)が約150,000 MWh/yと想定され、GHG削減量は約77,000 tCO2/yと見込まれる。
MRV方法論適用の適格性条件Case1:
以下の高効率技術のうち、少なくとも何れか一つを備えたバイオマス残渣を利用して電力及び熱供給を行う設備を導入することで、系統電力又は化石燃料由来の電力を代替するプロジェクトであること。
・蒸気条件70bar 500℃以上のボイラー
・熱効率90%以上のボイラー
・流動床ボイラー
Case2:
プロジェクトで使用されるバイオマス残渣は未利用であること。
Case3:
バイオマス残渣以外のバイオマスが、プロジェクトサイトにおいて使用されないこと。
Case4:
化石燃料との混焼を行う場合、化石燃料の投入量が把握できること。
※ただし、化石燃料投入量の正確な把握が困難な場合、プロジェクト期間中に購入した全化石燃料を混焼したとみなすことで、Case 3 を満たすことができる。
Case5:
化石燃料との混焼を行う場合、混焼率が80%を超えないこと。
Case6:
プロジェクトで使用されるバイオマス残渣は、1年以上に渡って貯留されていないこと。
リファレンスシナリオ及びバウンダリーの設定
  • バウンダリー
 本調査で開発するMRV方法論のバウンダリーは以下。
@プロジェクトサイト内の全ての発電 and/or熱生成プラント
Aグリッドに接続されている全ての発電所
Bプロジェクトサイトへのバイオマス輸送手段
  • リファレンスシナリオ
 本方法論は、バイオマスボイラー及びバイオマス発電設備の新設または増設、並びに更新を対象としており、熱供給と電力供給について、それぞれ以下のようなリファレンスシナリオの設定を行なう。

<熱供給シナリオ>
 熱供給シナリオ1:プロジェクト期間中のサイト内の熱需要は、高効率な化石燃料ボイラーによって賄われる。
 熱供給シナリオ 2:プロジェクト期間中のサイト内の熱需要は、既存のバイオマスボイラーによって賄われる。
 ※サイト内に既存のバイオマスボイラーが存在しない場合は、熱供給シナリオ1を選択する。存在しない場合は、2を選択する。

<電力供給シナリオ>
 電力供給シナリオ1:プロジェクト期間中のサイト内の電力需要は、系統電力による電力供給によって賄われる。
 電力供給シナリオ 2:プロジェクト期間中のサイト内の電力需要は、高効率な化石燃料発電設備による電力供給によって賄われる。
 ※プロジェクトサイトがタイ国のNational Gridに接続されている場合は、熱供給シナリオ1を選択する。接続されていない場合は、2を選択する。
算定方法オプション
  • 電力供給及び熱供給に係る排出量の算定オプション
     →保守的なデフォルト値以外での算定は不可
     →適用されるシナリオによって算定方法が分岐
  • バイオマス残渣の輸送に係る排出量の算定オプション
     →基本的に活動量のみで算定が可能
     →算定に用いる活動量も、配送回数・バイオマス残渣投入量・蒸気生産量から事業者が選択可能。また、各算定で使用可能なデフォルト値を用意。
デフォルト値の設定
  • リファレンスでの化石燃料ボイラー効率:100%
     →理論上の最高効率を設定しているため保守的。
  • リファレンスでの化石燃料発電設備の発電効率:50%
     →タイ国グリッド発電効率及び各種発電技術文献より設定。
  • バイオマス残渣の平均往復輸送距離:200km
    →現地カウンターパートヒアリング結果等を基に設定
モニタリング手法
パラメータ説明モニタリング方法例
ELBio,yプロジェクト実施後のバイオマス発電設備からの電力供給量電力量計を用いて直接計測し、継続的に把握
N y, kプロジェクト実施後の各バイオマス残渣種の配送回数購入伝票等を管理して把握
FC PJ, y, f事業実施後のオンサイトにおける化石燃料消費量重量計等によって直接計測
購入記録等による把握
ELPJ, grid, y事業実施後のオンサイトにおける系統電力購入量電力量計による直接計測 又は購入伝票により把握
モニタリング実施結果 モニタリング期間:2012年10月1日〜31日

タイ国営電力公社(EGAT)への売電量(MWh):9,962.29
製糖工場への売電量(MWh):256.55
地方配電公社(PEA)からの買電量(MWh):101.53
軽油使用量(kL):74.571
GHG排出量及び削減量 モニタリング期間における削減量:4,986tCO2
ER = BE – PE- Leakage
= REelectricity - PEFF - PEEC
= (5,224tCO2) - (186tCO2 ) - (52tCO2-)
= 4,986tCO2
第三者検証の結果及び概要 調査においては、タイ国におけるGHG排出削減量の検証業務等の実績等を鑑み、CDMのDOEでもあるSGS に検証を依頼した。
 検証の結果、2012年10月1日〜10月31日の間の、本調査の対象事業・活動の実施による排出削減量は、4,986tCO2であったことが認められた。
環境影響等 再生可能エネルギーの導入拡大により、化石燃料発電での燃料消費からの環境汚染物質(NOx、SOx、排水等)の排出削減に寄与できる。なお、本プロジェクトは、タイ国の環境影響評価制度であるEIAを実施した上で開発・稼動されており、EIAにおいても特段大きな問題は発生していないため、当該事業・活動の実施による悪影響は発生しないと考えられる。
日本技術の導入可能性 日本が得意とする原料多様性が広い流動床ボイラーの導入については、タイ国のバイオマス残渣利用状況を勘案すると導入するポテンシャルはあると言える。
ホスト国における持続可能な開発への寄与 当該事業は、タイ国の持続可能な開発に以下の点で寄与すると考えらえる。
  • 環境汚染物質(NOx、SOx、煤塵 等)の排出削減
  • 発電セクターにおける化石燃料依存の減少
  • タイ国政府の再生可能エネルギー促進政策を支援
  • 豊富にある農業残渣(バガス等)の効率的な利用による経済効率性の向上
  • 現地雇用の創出・増加
  • 電力の安定供給

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