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二国間オフセット・クレジット制度等新メカニズム実現可能性調査(FS)結果データベース

調査名調査区分二国間オフセット・クレジット制度のMRVモデル実証調査(DS)
調査名熱生成・利用を中心とした産業施設でのバイオマス燃料の活用
調査年度2012(平成24)年度
調査団体株式会社エックス都市研究所
調査協力機関北電総合設計(株)、(一財)日本品質保証機構、藤井技術士事務所、スリランカカーボンファンド(SLCF)、スリランカ標準規格協会(SLSI)、LALAN Rubber (PVT) Limited、現地技術評価委員会(アドバイザリーボード)
調査対象国・地域スリランカ
対象技術分野バイオマス利用
報告書

※MRV方法論(案)及び算定ツール(案)は、調査の結果として開発されたものであり、二国間オフセット・クレジット制度の下で適用することについて正式な承認が得られたものでも、将来承認が得られることを保証するものでもありません。

<調査成果としてのMRV方法論(案)>
参考PPT資料(PDF:414KB)
事業・活動の概要 バイオマス燃料を、産業用熱源/電源、あるいは、グリッド電力の生成・発電のために、二国間オフセット・クレジット制度のもとで利用推進を図ることにより、現在、使用されている化石燃料を代替し、スリランカの持続可能な開発を推進するとともに、温室効果ガス(以下、GHG)の排出削減を実現する。
MRV方法論適用の適格性条件<要件1バイオマスの利活用による発電、熱生成が化石燃料利用を代替するものであること
<要件2プロジェクト実施によって代替される電力量、及び熱量が実測可能なこと
<要件3当該プロジェクトで利用されるバイオマスは、ホスト国の定めるガイドラインに準拠していること
<要件4 プロジェクトで導入される技術・設備・施設がホスト国では導入事例の少ないものであること、または一定規模以上の設備容量を有するバイオマス利活用型設備の導入を行うプロジェクトであること
<要件5プロジェクトはホスト国の法律・規制に基づき実施されるものではなく、プロジェクト事業主による自主的な取組みであること
<要件6ホスト国の環境基準等に準ずること
リファレンスシナリオ及びバウンダリーの設定 熱利用の場合には、スリランカの産業をエネルギー源ごとに3区分に分類し、伝統的、慣習的にバイオマスが利用されている区分1については、「バイオマス利用」を、それ以外の区分2及び区分3については「熱エネルギーを利用する既存、新規の設備における化石燃料の継続使用」と設定した。なお、化石燃料使用設備における高効率技術の適用の可能性を考慮し、リファレンスシナリオにおける化石燃料使用設備の効率には、最も保守的な100%を採用した。
 グリッド電力については、BaUは、電力公社が、原則として毎年公表する電力長期拡張計画に基づく発電である。最新の拡張計画(2009〜2022)では、ほぼ石炭発電のみが今後の電力計画に組み込まれている。しかし、保守性の観点から、リファレンスシナリオにおける排出係数としては、スリランカDNAにより排出係数公式値を採用した。
 本プロジェクトのバウンダリーは、プロジェクトで導入される発電、熱生成設備を含む、プロジェクト実施サイトの物理的、地理的境界内とする。
算定方法オプション インプット側からの測定に基づく定量化とアウトプット側からの測定に基づく定量化の2手法を設定し、各手法ともに「デフォルト値」、「(プロジェクトごとに初期設定する)事業固有値」、「実測値」の使用を組み合わせるオプションを設定した。
デフォルト値の設定 CDMで使用が認められているデフォルト値の利用に加えて、バイオマスの栽培や調達に係る排出量、利用バイオマス発熱量等に関するデフォルト値 や固有値について、サンプリング、統計情報、理論値等により設定した。
モニタリング手法 熱生成に関連するモニタリング項目は、以下の3通りのモニタリング活動を行った。
<アウトプット側からのモニタリング(マニュアル)>
  ボイラー関連(蒸気圧力、流量、水温)を1時間間隔でマニュアル記録。
<アウトプット側からのモニタリング(自動)>
 ボイラー関連(蒸気圧力、流量、水温)を1分間隔にデータロガーで自動記録。
<インプット側からのモニタリング>
 バイオマス投入量は投入毎、含水率は1日1回。

 バイオマス輸送に関連するモニタリング項目は、搬入毎にマニュアル記録を行った。
モニタリング実施結果<モニタリング期間>
 2012年10月22日-2013年1月15日(86日間)

<モニタリング結果>
 策定したMRV方法論でインプット側からの算定方法(バイオマス投入量)とアウトプット側からの算定方法(熱生成量)双方で算定に必要となるパラメーターのモニタリングを行い、考察を行った結果、最も精度の高い方法が最大のリファレンス排出量となり、含水率の変動によりばらつきの大きなインプット側からの手法との差は36.2%であった。また、各パラメータの排出削減量に与える影響度は下記の通りとなった。

<アウトプット>
 バイオマス量、バイオマス含水率ともに影響大。

<インプット>
 蒸気量については影響大、ボイラー水温度(入口)、蒸気圧力については影響小。
GHG排出量及び削減量 本実証の対象となる算定オプションごとに以下の削減量が得られた(単位:tCO2/年)。この結果から、最も精度の高い方法が最大の削減量となり、その他の方法では、不確定要素に対して保守的な算定手法を採用していることが裏付けられた。

<アウトプット>
 デフォルト値:2,852、固有値(最も精度の高い方法):4,161
<インプット>
 デフォルト値:1,963、固有値:2,645
第三者検証の結果及び概要 (一財)日本品質保証機構とともに、スリランカ国認証機関であるSLSI、及びプロジェクト参加者への3回にわたるキャパシティビルディングを実施した。モニタリング活動終了後の2月に、デスクレビュー、オンサイトアセスメントを含む検証作業を共同で行った。
環境影響等 バイオマス利用に関する影響に関しては、国家バイオマスガイドラインに準拠した(環境影響を及ぼさないことを担保された)バイオマスのみをMRV方法論の対象とする。なお、本事業・活動がEIA実施基準に該当する場合は、EIAを実施し、環境十全性を確保する。
日本技術の導入可能性 スリランカへの導入可能性の高い技術の特定、その導入方策についての検討を行った。この結果、チップ化やペレット化といった前処理技術や、効率改善を可能とするコジェネレーションシステムなど、日本製の高品質の技術へのニーズが認められた。一方、日本製技術は高コストであることや、現地での販売基盤が未整備であり、これらの導入を可能とするためには、技術移転や現地生産による低価格化に加え、二国間オフセットクレジット制度下でのファイナンスメカニズムが期待される。
ホスト国における持続可能な開発への寄与 本事業の推進により、以下の持続可能な開発への貢献が期待される。
    @石燃料代替による大気汚染物質の排出低減(窒素酸化物、硫黄酸化物)、
    Aバイオマス供給地域への経済効果(新たな収益源の創出、雇用機会創出)、
    B地域間経済格差の是正、
    C木質バイオマス(樹木)植林数の増加による緑化、土地劣化防止 等

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