公益財団法人 地球環境センター
| お問い合わせ | English |
 Home > 事業 > 気候変動対策メカニズム

二国間オフセット・クレジット制度等新メカニズム実現可能性調査(FS)結果データベース

調査名調査区分二国間オフセット・クレジット制度のMRVモデル実証調査(DS)
調査名地域暖房における高効率型熱供給ボイラの更新・新設
調査年度2012(平成24)年度
調査団体株式会社数理計画
調査協力機関有限会社クライメートエキスパーツ
一般財団法人日本品質保証機構(JQA)
JFEテクノリサーチ株式会社
オオスミ株式会社
EEC(ホスト国のモニタリング実施機関)
国家再生可能エネルギーセンター(ホスト国の検証実施機関)
調査対象国・地域モンゴル
対象技術分野省エネルギー
報告書

※MRV方法論(案)及び算定ツール(案)は、調査の結果として開発されたものであり、二国間オフセット・クレジット制度の下で適用することについて正式な承認が得られたものでも、将来承認が得られることを保証するものでもありません。

<調査成果としてのMRV方法論(案)>
参考PPT資料(PDF:1.4MB)
事業・活動の概要 当該事業・活動は、ボイラ効率の比較的低いボイラを、ボイラ効率の高い最新のボイラに更新もしくは新設する活動である。設備要件は、熱供給専用石炭焚ボイラ(HOB)であり、モンゴル国基準(MNS5043)より、「0.10MW−3.15MW」までの能力の暖房用ボイラと定義する。ボイラ効率が改善されることで、HOBで使用される石炭消費量が削減され、結果として温室効果ガス(GHG)の排出が削減されることになる。
MRV方法論適用の適格性条件条件1 プロジェクト活動の対象は、
  • 既存の地域温水供給システムで導入されている、(低エネルギー効率の)旧型のHOBを(高エネルギー効率の)新型HOBへの更新、又は
  • 地域温水供給システムの新規建設に伴い、(高エネルギー効率の)新型HOBを導入である。(蒸気供給用ボイラは該当しない)
条件2 HOBは0.10MWから3.15MWまでの容量とする。
条件3 プロジェクトボイラは、HOBに限定する。
条件4 導入されるHOBは、当該メーカーカタログ値で、ボイラ効率が75%より高い性能基準を有する。
条件5 導入されるHOBは、大気汚染対策として集塵機も設置される。集塵機が設置されていない場合には、集塵機をHOBに追加的に導入しなければならない。
リファレンスシナリオ及びバウンダリーの設定 リファレンスシナリオは、低いエネルギー効率の旧タイプのHOBが、外国のドナーの支援等がない限り、使われ続けるシナリオである。新設の場合も、外国のドナーの支援がない限り、更新と同じボイラが入ることが想定される。以上より、リファレンスシナリオのボイラ効率は、更新も新設も同じベンチマーク値とする。
 当該事業・活動のバウンダリーは、リファレンスシナリオでは、ボイラでの石炭消費に係るCO2排出、プロジェクトではボイラでの石炭消費に係るCO2排出並びにボイラでの電気消費に係るCO2排出である。それ以外のGHG及びその排出源は、簡素化、保守化、微量のため、算定対象外とする。
算定方法オプション 算定方法オプションは、一つしかなく、GHG排出削減量=(1/リファレンスボイラのボイラ効率−1/プロジェクトボイラのボイラ効率)×建物への供給熱量×排出係数であり、建物への供給熱量のモニタリング方法オプションが以下のように分類される。

モニタリング方法1−1:ヒートメータ
ヒートメータを使い、建物への供給熱量を直接計測する方法

モニタリング方法1−2:流量計、温度計より計算
温水入温度、温水出温度、温水流量をそれぞれ計測し、建物への供給熱量を計算で求める方法

モニタリング方法2−1: 流量事前測定
温水入温度、温水出温度を配管表面で計測、流量は事前の5営業日で計測しその最小値を使い、建物への供給熱量を推定する方法

モニタリング方法2−2:ポンプの定格容量
温水入温度、温水出温度を配管表面で計測、流量はポンプ容量とし、建物への供給熱量を推定する方法

モニタリング方法3−1:建物熱損失係数固有値
建物体積、外気温、室内温度から、建物への供給熱量を推定する方法。建物熱損失係数は、事業固有値。

モニタリング方法3−2:建物熱損失係数デフォルト値
モニタリング方法3−1とほぼ同様であるが、建物熱損失係数は、デフォルト値。
デフォルト値の設定【デフォルト値】
 プロジェクトボイラ効率:67%(実測調査より設定)
 リファレンスシナリオボイラ効率:50%(実測調査では44%、BaUより保守的になるリファレンスシナリオのため、リファレンスシナリオのボイラ効率を50%に設定)
 CO2排出係数:0.096 (tCO2/GJ):HOBで実際に使用されている石炭の17サンプルの石炭分析結果の平均値
建物熱損失係数:0.20:高い断熱効果を有する79学校の値より保守的に設定。
 建物熱損失係数を用いた場合の割引率:20%(推定値の95%以上が実測値より保守的な値となるように、実測調査から設定)

【事業固有値】
建物熱損失係数:各建物の設計値
ポンプ容量:ポンプのネームプレート
ボイラの電力消費量:カタログ値
モニタリング手法 モニタリング活動を実施した、以下の2つのモニタリング方法について記載する。

モニタリング方法1−1
ヒートメータを使い、建物への供給熱量を直接計測する方法である。モニタリングパラメータは供給熱量で、計測頻度は連続、記録頻度は1時間である。

モニタリング方法3−1
建物体積、外気温、室内温度から、建物への供給熱量を推定する方法である。建物熱損失係数は、固有値を得られる方法である。外気温と室内温度をモニタリングし、その計測頻度は連続、記録頻度は1時間である。
モニタリング実施結果 モニタリング活動を実施した、以下の2つのモニタリング方法について記載する。

モニタリング方法1−1は、モニタリングプランを作成し、モニタリングプランに沿ったモニタリングを実施した。モニタリングプランに沿ったモニタリングレポートを作成した。

モニタリング方法3−1は、デフォルト化のためのデータ収集・解析が必要であり、それらを踏まえてモニタリングプラン再構築し、モニタリングレポートを作成した。
GHG排出量及び削減量モニタリング方法1−1:1tCO2/time (time=201時間)
モニタリング方法3−1:2tCO2/time (time=443時間)
モニタリング時間が非常に短いこと、かつ、保守性担保の目的で切り上げ・切り下げによる整数化のため、更に小さくなっている。
HOBの年間稼働時間5000時間〜6000時間から、年間では約100tCO2/年 程度の排出削減量が見込める。
第三者検証の結果及び概要モニタリング方法1−1については、モニタリングレポートに対して検証を実施し、検証レポートを作成した。結果、モンゴル国において、MRV活動を実証することができた。

モニタリング方法3−1は、検証活動が困難であったが、実測値から割引率をデフォルト化し、温度計のモニタリングデータのみの検証とすることで、検証活動を実施できた。
環境影響等 当該事業・活動を通じて、石炭消費量が削減されることから、環境への悪影響は特にない。
日本技術の導入可能性 HOBの集約などの政策が進められており、今後日本技術が導入される可能性が高まっているといえる。
ホスト国における持続可能な開発への寄与 大気環境改善による健康影響改善効果は約1,200万米ドルの効果があると試算された。HOBの集約などの政策が進められており、当該事業・活動はホスト国の開発政策・戦略に合致したものである。

| Home | GECとは | 事業 | 出版物 | GEC支援のご案内 |

Copyright Global Environment Centre Foundation (GEC). All rights reserved..