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CDM/JI事業調査結果データベース

調査名中国・車両工場省電力CDM事業調査
調査年度2008(平成20)年度
調査団体株式会社三菱総合研究所
調査協力機関-
調査対象国・地域中国
対象技術分野その他(省エネ)
対象削減ガス二酸化炭素(CO2)
CDM/JICDM
プロジェクト実施期間/クレジット獲得期間2009年6月1日〜2030年12月31日/2010年4月1日〜2020年3月31日
報告書
プロジェクトの概要 本プロジェクトは、中国の車両工場において、ディーゼル発電ユニットの新造時及び修理時に試験のため発電され捨てられている(水抵抗により電力を消失している)膨大な電力を、システムを変更することにより工場内で有効利用するものである。
 その機関車工場では、ディーゼル発電ユニットを機関車に据え付ける前に、試験台で性能試験を行っている。現在、試験台から出た電力は利用されずに抵抗により消失している。その電力を、逆変器(直流→交流)を新たに開発して(市販の逆変器は安定性に欠けるため)設置することにより、周波数と出力を安定させて電力を取り出し、工場内で有効利用する。これによりネットワークから購入して工場内で消費していた電力を節約でき、発電によるCO2排出量が削減される。試験台は4台あり、常時稼動している。
 プロジェクト活動はディーゼル発電ユニットの試験中に発生する廃熱・排ガスの回収・利用も含む。回収された廃ガスにより蒸気を発生させ、工場内蒸気ラインに供給することで蒸気の省エネルギー化を図ると共に、廃熱を利用して部品を洗浄できるように工場の生産ラインを変更することでボイラにより供給している蒸気を代替する。
ベースラインの設定 本調査ではAMS-III.Qに廃電力を含める改訂案を小規模CDMワーキンググループに提案した。
 プロジェクトバウンダリーは、排ガス/廃熱/廃電力が生成され、有用なエネルギーに転換される施設の物理的、地理的なサイト、つまり工場である。
 「ベースライン・シナリオの特定及び追加性の証明のためのコンバインドツール」の最新版を使用して現在のシステムの継続利用がベースライン・シナリオとなることを確認した。
 回収された廃電力が代替するエネルギーは、既存の電力グリッドが供給する電力であり、廃熱及び排ガスは工場内のボイラが供給する蒸気を代替する。
追加性の証明 コンバインドツールのステップに従い、クレジット収入を考慮しない場合に、IRRが通常におけるビジネスの基準よりも低いことを証明した。
GHG削減想定量 年間平均19,456tCO2×10年間
モニタリング ベースライン排出量を決めるためのモニタリングは以下からなる。即ち、
  • 生成される熱エネルギー或いは電気エネルギーを測定する。熱エネルギーの場合、熱水/蒸気など熱エネルギーの出口における流れのエンタルピーをモニターする必要がある。
  • 排ガス/廃電力の量又は廃熱に含まれるエネルギーの量を測定する。
環境影響等 本プロジェクトは、工場内で省エネシステムを設置するプロジェクトであり、本プロジェクトによる負の環境影響は存在しないか、回避可能と考えられる。一方、プロジェクト実施によって、電力グリッドにおけるSO2、NOx排出量及び石炭灰が減少するため、地域の環境保全促進に繋がると考えられる。
事業化に向けて カウンターパートも強い意欲を見せており、政府もサポートを表明していることからプロジェクトの実現に向けた見通しは明るい。現在ESCO事業の詳細(設置する省エネ設備の仕様、投資額、リスク分担比率、利益分担比率、メーカーの選定など)について当該工場と日本側投資家(銀行系)、中国側投資家(銀行系)及び中国側投資家(個人投資家)の間で検討中である。その結果を受けてCDMが実施される。
コベネフィットの実現 今回のプロジェクトを実施することにより、SO2、NOx排出削減量は126トン、NOxは33トンと求められた。加えて文献調査によるSO2、NOxの外部不経済(外部コスト単価)を用いて、考案した次のコベネフィット指標の値を算出した。指標1により本プロジェクトの公害問題への寄与度は温暖化問題への寄与度の2.8倍であること、また指標2により環境面におけるプロジェクトの投資効果は、投資額の22.8倍であることが分かった。
  • コベネフィット指標1(コベネ貢献指標)
    温暖化問題対公害対策寄与度指標
    =外部不経済低減額(公害対策)/外部不経済低減額(温暖化)
    =2.8
  • コベネフィット指標2(コベネ投資効率指標)
    投資効率指標
    =外部不経済低減額(温暖化+公害対策)/投資額
    =22.8

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