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CDM/JI事業調査結果データベース

調査名タイ・製麺工場排水からのバイオガス利用事業調査
調査年度2006(平成18)年度
調査団体兼松(株)
調査協力機関Sitthinan Co., Ltd.、関西設計(株)、Toyo-Thai Corporation Limited、Bio Natural Energy Limited
調査対象国・地域タイ(パトゥムターニー県)
対象技術分野バイオマス利用
対象削減ガス二酸化炭素, メタン
CDM/JICDM
プロジェクト実施期間/
クレジット獲得期間
2009〜2022/
2009〜2015 及び 2016〜2022
報告書
プロジェクト概要実施サイトであるSitthinanCo,Ltdの食品工場では現在工場からの排水がラグーン方式で処理されている。本プロジェクトはこの排水を嫌気性処理設備(EGSB)で処理することでメタンガスの大気放出を抑制する。また、メタンガスを嫌気性排水処理により大気にリークすることなく回収し、高効率ガスエンジン発電設備の燃料として発電を行うと共に、発電した電力を工場消費(主に常時運転のエアレーションタンクの攪拌機に供給。) に使用することにより、地方配電会社PEA(Provincial Electricity Authority)からの購入電力量を削減でき、グリッド電源相当分の化石燃料使用量削減による温室効果ガス削減が可能である。更に、余剰メタンガス及び緊急時の燃焼処理はフレアスタックを設置し、燃焼処理することにより温室効果ガス削減が可能な設備も設置するプロジェクトである。
ベースラインの設定・追加性の証明本プロジェクトにおいては、承認済方法論AM0022を採用した。
シナリオ1:現在の継続(BAU)
シナリオ2:近くの湖、池などへ排水を直接開放
シナリオ3:提案プロジェクト(CDMなし)
シナリオ4:排水の好気性処理(余剰汚泥あるいは炉床タイプ処理)
現在を継続するシナリオ1は法律上、財務、技術、制度、社会、ビジネス文化とその他のいかなる障壁によっても妨げられない。当該プロジェクトである提案プロジェクトがCDMプロジェクト活動として実施されないシナリオ3は、投資分析、障壁分析の結果、障壁が存在しベースラインシナリオではないことが分かる。プロジェクト実施者は、CER獲得のため嫌気性処理設備(EGSB)を活用し、気候、水質成分、建設環境等のリスクを踏まえて実施することから追加的である。
GHG削減量ベースライン排出量22,877t-CO2eからプロジェクト排出量2,408t-CO2eを差し引いた20,469t-CO2である。なお、本プロジェクトによるリーケージの可能性はない。
モニタリング承認済方法論AM0022のモニタリング手法を適用した。モニタリング対象は以下のとおり。
ID1:EGSB(システムバウンダリー)入口の排水量:m3
ID2:EGSB(プロジェクト処理設備)出口の排水量:m3
ID3:EGSB(システムバウンダリー)入口の排水COD:kg COD / m3
ID4:EGSB(処理設備)出口の排水COD:kg COD / m3
ID5:嫌気性処理設備で回収されるバイオガスにより発電された電力量:MWh
ID6:フレアに送られるバイオガス量:Nm3
ID7:発電機セットに送られるバイオガス量:Nm3
ID8:バイオガスメタン濃度:%
ID9:フレア燃焼効率:%
ID10:発電機セット燃焼効率:%
ID11:現在の排水処理設備への直接、EGSB(新設排水処理設備)をバイパスするラグーンシステムへの排水流量:m3
ID12:パイプラインからのバイオガスメタン損失:%
ID13:廃水設備から除去された有機物質:t COD
ID14:バイオガス発熱量:J/Nm3
ID15:システムバウンダリーに入る化学酸化量:tonnes/m3
環境影響等タイ国における環境影響評価制度に関する制度をSitthinanCo.,Ltd, 及び 関係省庁と議論、協議し、環境影響には問題ないことを確認。むしろ、廃水からのメタンガス回収及び悪臭低減により、地域環境の改善が可能となり、また、タイの電力需要に関し、再生可能エネルギーの有効利用、及び現地工事の発生、定期メンテナンス費の発生、発電によるタイの外貨節減により、現地経済効果が可能となる。運転者、設備管理者の技術の向上に伴い、地域全般の技術力向上にも貢献する。
事業化に向けて本プロジェクトのクレジットありでのIRRは7.0%であった。今後の課題として、
・既存工場内のプロセス用重油ボイラへの燃料利用により投資効率を上げる検討
・リスク項目の検討及び精査
・タイ国のCDM承認体制
・本プロジェクトの投資額
・運転コストの精査
・出資計画の詳細などが挙げられる。
ただし、カウンターパートであるSitthinan Co.,Ltdにとって本プロジェクトでのメリット(悪臭対策、電力需要、省スペース化等)がニーズと一致しているため、所定の経済性を確保し、金融機関からの調達を最大限に検討すべきとの協議結果もあり、現在日系の銀行及び現地銀行にローンの検討を依頼中である。
備考

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