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CDM/JI事業調査結果データベース

調査名マレーシア・サバ州パームオイル工場バイオマス利用事業調査
調査年度2005(平成17)年度
調査団体北海道電力(株)
調査協力機関大成建設(株)、Sawit Kinabalu社、Borneo Samudera社、SWE社
調査対象国・地域マレーシア(サバ州)
対象技術分野バイオマス利用
対象削減ガス二酸化炭素, メタン
CDM/JICDM
プロジェクト実施期間クレジット獲得期間:2008〜2023(7年間で更新)
報告書概要版北電_概要版.pdf(520KB)
詳細版北電_報告書.pdf(2.6MB) 北電_PDD.pdf(420KB) 北電_添付資料.pdf(196KB)
プロジェクト概要本プロジェクトはサバ州のパームオイル工場をプロジェクトサイトとして、同工場から排出される廃液(POME:Palm Oil Mill Effluent)を有効活用し、バイオガス発電を行うものである。POMEは、現在嫌気性および好気性で構成されるオープンラグーン方式を用いて処理されており、嫌気性オープンラグーンからメタンガス(CH4)を含むバイオガスが大気中へ放出されている。本プロジェクトにおいては、閉鎖型メタン発酵システムを導入することにより従来大気中へ放出していたCH4を回収し、これを原料に発電を行うものである。これにより、嫌気性オープンラグーンから放出しているCH4の排出を抑制するとともに、発電した電力をグリッド接続することによって火力発電所のエネルギー代替による二酸化炭素(CO2)排出削減効果が得られるものである。本調査では、POMEの化学的酸素要求量(COD)の違いにより、本プロジェクトサイトを対象としたケース1・2および代表的なCOD値を用いたケース3の3つのケースについて事業性の評価を行った(表−1参照)。

表−1 プロジェクトケース
ケース
工場から排出されるPOMEのCOD(ppm)
メタン発酵システムに投入するPOMEのCOD(ppm)
1
20,000
20,000
2
20,000
50,000
3
50,000
50,000
ベースラインの設定・追加性の証明本プロジェクトにおいては、承認済方法論AM0013.version02を採用した。本プロジェクトにおける検討結果を表−2に示す。表より、本プロジェクトにおけるベースラインが嫌気性オープンラグーンを用いたプロジェクト、すなわち現状維持であることが分かる。また、同方法論に従って、追加性を証明した。

表−2 ベースラインの設定に関する検討結果
検討項目
本プロジェクト
@嫌気性オープンラグーンを用いているか。
はい
嫌気性オープンラグーンを用いている。
A近年の環境基準を満たしているか。
はい
天然資源環境省サバ州環境局(DOE)の管理下で、環境基準を満たしている。
B将来環境基準が強化される見込みはあるか。
ある
DOEは、今後廃水基準を強化する計画がある。
Cオープンラグーンを増設することにより環境基準を満たすことは可能か。
はい
環境基準はオープンラグーンを増設することにより満たすことが可能である。
Dオープンラグーンを増設する土地はあるか。
はい
対象工場周辺の土地もSawit Kinabalu社が所有しており、増設は可能である。
GHG削減量本プロジェクトによるケース毎のGHG削減量を表−3に示す。なお、プロジェクト期間である16年間では、ケース1:246,145 tCO2、ケース2:218,399 tCO2、ケース3:614,645 tCO2のGHG削減効果が得られる。

表−3  本プロジェクトによるGHG削減量(単位:tCO2/y)
2008
2009
2010
2011
2012
2013
2014
2015
ケース1
9,114
12,184
13,145
14,562
15,488
16,238
16,541
16,541
ケース2
6,796
10,915
11,776
13,046
13,876
14,537
14,745
14,745
ケース3
22,786
30,459
32,862
36,404
38,721
40,584
41,283
41,283
2016
2017
2018
2019
2020
2021
2022
2023
ケース1
16,541
16,541
16,541
16,541
16,541
16,541
16,541
16,541
ケース2
14,745
14,745
14,745
14,745
14,745
14,745
14,745
14,745
ケース3
41,283
41,283
41,283
41,283
41,283
41,283
41,283
41,283
モニタリング承認済方法論AM0013.version02を用いる。図−1にモニタリング計画を示す。
                           
                     図−1  モニタリング計画
環境影響等本プロジェクトに関して、Department of Environment Sabahへ環境規制についてのヒアリングを行った結果、Environmental Impact Assessment (EIA)の実施は不要であるとの回答を得た。しかしながら、大気・水質・煙突・騒音に関しては環境規制に対する評価が必要であることが判明した。基本的にはいずれも規制値を満たすものと考えている。
事業化に向けて
表−4 内部収益率(IRR):税引き後
プロジェクト
ケース
CER価格
(USD/tCO2)
CER獲得期間
0年5年16年
ケース1
5
マイナスマイナスマイナス
10
マイナスマイナス4.3%
ケース2
5
0.3%1.0%3.0%
10
0.3%1.9%5.1%
ケース3
5
0.3%2.6%6.8%
10
0.3%5.2%11.6%
表−4より、CERがない場合(CER獲得期間0年)においては、いずれのケースでも1%以下であった。CERがある場合(CER獲得期間5年、16年)において、ケース1・2では、最大でも5%程度であった。一方、ケース3においてはCER獲得期間が16年、CER価格10USD/tCO2において12%程度を示し、CER獲得期間が5年においても5%であることから、民間プロジェクトとして実施できる可能性があることが分かった。
備考

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