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CDM/JI事業調査結果データベース

調査名ベトナム南部における木質バイオマス発電事業化および同事業への燃料安定供給のためのエネルギー造林計画策定のための調査
調査年度2004(平成16)年度
調査団体(株)双日総合研究所
調査協力機関ロンアン省人民委員会
調査対象国・地域ベトナム
対象技術分野バイオマス利用と植林
対象削減ガス二酸化炭素
CDM/JICDM
実施期間クレジット獲得期間:7年間(更新により合計21年間を予定)
報告書概要版双日総研_概要.pdf (123KB)
詳細版双日総研_報告書.pdf(1.6MB)
概要ベトナム南部メコンデルタ地域に広がる硫酸性酸性土壌地帯には同土壌に生育が可能な樹種として在来種であるメラルーカの植林が奨励されてきた。メラルーカはその性質からメコンデルタ地域において、橋梁、家屋の建材として広く用いられてきたが、近年は鉄筋コンクリートがメラルーカの需要を奪い始め、市場価格も低落を辿っている。
現在メラルーカが植林されているのは、他用途の使用が望めない土地であり、実際にメラルーカ植林に従事する農民および政府は打開策の打ち出すべく調査、研究等を進めているが、いまだ具体案の策定には至っていない。
本調査は市場価値が低下するメラルーカを燃料とする持続可能な発電事業の事業採算性を確認し、化石燃料代替による温暖化ガスの排出抑制効果および未利用地へのエネルギープランテーションによる吸収減活動の二つのCDM事業の可能性を追求するものである。
ベースラインの設定・追加性の証明カテゴリー
(1)バイオマスから再生可能エネルギーを産出する
(2)総発電容量は5.5MW(15MW以下)
     ⇒小規模CDM
「小規模CDMプロジェクト活動に関する簡易化手法及び手順のAppendix B」の
・タイプI−再生可能エネルギープロジェクト
・I.D.−送電網用再生可能発電   に分類される。

追加性
【投資バリア】
本プロジェクトは余剰気味のメラルーカを燃料として利用することで農民に利益をもたらすことを目的としており、発電コストは既存化石燃料より高くなる。
また本プロジェクト不在の場合に別のバイオマス発電所が建設されることは考えにくく、コスト的に安価ではあるがCO2排出量の多い火力発電による電力が利用されていたと想定される。

【技術バリア】
ベトナムにおいては木質バイオマス発電による売電の事例は無く、また本プロジェクトで用いられているガス化技術は導入されていない。

バウンダリー
本プロジェクトでは、プロジェクトバウンダリーの物理的な設定は発電所と定義されるが、例外としてオフサイトの運搬に関する排出もバウンダリーに含む。それゆえ、ベースラインのGHG排出削減は運搬による排出と相殺される必要がある。

ベースラインの設定
ベースラインの方法論はAppendix BのタイプI.Dで示されているものが適用される。ベースラインは再生可能エネルギー発電ユニットによる発電kWhに、排出係数(kg CO2equ/kWhの形のもの)、この場合は“ Approximate Operating Margin媒と“ Build Margin媒の平均、を乗じて算出される。

本プロジェクトでは、過去3年間に国家電力網に供給された電力のうち水力、地熱、風力、低価格バイオマス、原子力及び太陽光発電を除いた重み付き平均排出係数(Approximate Operating Margin)とベトナム国内で直近に建設された5基の発電設備の重み付き平均排出係数(Build Margin)を基に計算され、ベースラインの排出係数は0.8525kgCO2/kWhとなる。
GHG削減量本プロジェクトによる年間排出削減量は、年間のベースライン排出量と年間のプロジェクト活動による排出量の差異である。

年間のベースラインの排出量は、上記排出係数を用いて33,759,000 kg CO2と計算される。

本プロジェクト活動では、ガスエンジンでの助燃剤として少量の軽油が使用される。また、ガス化炉の立ち上げにも軽油が使用される。そのため、プロジェクト活動による排出量の計算の必要がある。年間のプロジェクト活動による排出量は、543,221 kg CO2となる。

従って、年間排出削減量はおよそ33,216トン、クレジット獲得機関(7年間)の合計は、232,521トンCO2
となる。
モニタリングモニタリングの方法論は、再生可能技術で発電された電力計の計測によるものであり、発電総量に対してのバイオマス投入量と助燃剤としての化石燃料投入量の計測値が出される。そのデータによって排出削減量の推測がなされる。
環境影響等ベトナムは外国投資を奨励しているので、海外投資に絡む投資・開発プロジェクトについては一定条件の下に手続きを簡易化する環境影響評価の緩和規定も設けている。その簡易化された手順は本プロジェクトにも適用され、投資ライセンスの申請と同時に簡易な環境影響審査書類である環境基準保証登録を環境行政機関に提出し、審査を受けることで環境影響評価に関する手続きが終了するとなっている。
事業化に向けて現状再生可能エネルギー利用による発電に対しベトナム政府によるインセンティブは存在せず、論理的には化石燃料使用の大規模発電と変わらぬ売電単価であることから、事業採算性の確保のためには、発電コストの最小化、特にメラルーカの収集コストの低減および効率的な収集システムの構築が不可欠である。
これからは1年かけて事業の細部の磨き上げを行い、2年以内の実施にこぎつけたい。
備考

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